魔王転生〜転生していきなりラスボスになって帝国を作ります!そして死んでも生き返る能力を駆使して、仲間を仲間を絶対に死なせないハッピーエンドを作る〜
虎丸
第1話 目覚めて君臨しよう
朝というものは毎日やってくる、微睡みを抑えるので必死な毎日だ。
俺には小さい頃からの夢がある。「魔王」になることだ。
他人に言ったら確実に笑いものにされてしまうだろう。だけど自分はそうは思わない。
ラノベとかに出てくる魔王は、勇者というイレギュラーにやられてしまう場面が多いが、俺は絶対に負けない魔王になりたい、そう思っていた。
だけど、そんなことは、中学生の頃にはもう諦観していた。なれないのは分かりきっていたからだ。だけど、俺は心のどこかでは希望は捨てていなかったらしい。
高校生になってなにかのきっかけでなれると思うようにしたのだ。それは大学生の今も続いている。
けれど、人生はそんなに甘くなかった。
大学からの帰り道、俺は不意に心臓に激痛が迸った。冷や汗や動悸が止まらない。確実にやばいことに気づいて、スマホを取り出そうにも手が痺れて動かすことが出来ない。
(死ぬのかぁ、、結局魔王になれずに、死んで転生でもしたら異世界で、魔王になって、国でも作りたいなぁ)
そんなことを思っていると、徐々に手足の感覚が無くなって、頭がぼーっとしてくる。
「も、おわ、か」
そこで俺は気を失った。いや、正確にはここで死んでしまった。
──あれからどれだけの時間が経ったのだろう。
──ま
──さま
──うさま
──魔王様
誰かの声が聞こえる。頭が痛い。吐き気もする。今俺自身がどうなっているかすらも分からない。
「我らが王がとうとう100年の眠りから復活あらせられたぞ!」
と、目の前の男が叫んだ。
その男は金髪に真紅の瞳を持っていて、肌は白く、世間一般ではイケメンの部類に入る青年だった。
「ん、、、君は?」
俺は状況が分からないので男に聞いてみた。
「我らが王、我が王に僭越ながら申し上げます。
私は
ベルク・アルステンと、申します。」
と、ベルクと名乗る男が恭しく自己紹介をしてきた。俺は、魔王になったのか?上手く状況が呑み込めない。
「我々には我が王のお力添えが必要なのです。」
ベルクが跪き話し始めた。
「我々の目標は魔族が平穏に暮らせる帝国を作る、それを実現するには我らを統括し、導き、先導する王が不可欠です。どうか我々魔族に尊き御身のお力添えを」
そんなに言われたら、断れないし、俺が魔王なれるのに断る理由もない。
「分かった。ベルクたちの事情は聞き入れた!俺がこの魔族たちを率い、俺が王として帝国を建国する」
「全魔族を代表し我が王に最上級の感謝と尊敬を。」
頭を下げたベルクがすぐさま俺に伝えてくる。
「我が王の御復活に伴い、全騎士団による魔王様への自己紹介と、私らの軍団の紹介があります。」
とベルクが言い終わったと同時に、魔王の部屋の扉が開いた。
「あー!まおうさま復活したんだー!」
「我らが魔王様御復活なされたのですか!」
と、ピンクの髪の小学4年生くらいの女の子と、二十歳前後の黒髪ロングの女性が入ってくるなり叫んだ。
「失礼、我が王 こっちのピンクの髪のはリン、黒髪の方はアルカナです」
それぞれ
聞くところによると、彼女たち含め12個の軍団があり、それぞれ軍団によって役割が決まっているらしい。そして彼女たちマナと魔石の回収をして帰ってきた頃にちょうど俺が復活していたらしい。
俺は考えがまとまってきたので状況を整理しようか。
・俺は魔王(1番重要)
・帝国の建国
・軍団は全部で12個
こんなとこかな、
「ベルク、悪いが、俺は復活したばかりで少し疲れた、少し安ませてくれないか?」
「すみません、話しすぎましたね、では私はこれで、」
「わたしもこれで失礼致します」
ベルクとアルカナが出ていった。
「まおうさま!一緒にお昼寝してもいい?」
そう聞いてくるリンに俺は
「ああ、いいぞ。ソファーを使ってくれ、俺も横になりたい。」
今日は少し疲れたな。明日には全騎士団の紹介があるから備えないと。
リンが寄ってくる。
「おやすみ、まおうさま!」
「あぁ、おやすみ」
俺の意識は暗闇沈んだ。
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