第9話

色々聞きたい事はあるけど…


今はそれどころじゃなくて

“痛みの波”の間隔が狭くなり


痛まない時間は減り

痛みの時間が長くなる


苦しむ暖華の手を握って

「頑張れ…」

そう声をかけていたら

ドアが開いて失礼しますね

って声と共に白衣を纏った

おばあちゃん…いや

かろうじて おばちゃんか?


まぁとにかく

暖華の担当医らしき

先生が入ってきた


「ちょっと診ますね」

そう言って布団を避けると


暖華の着てる浴衣の様な

病衣の足元から手を入れ

「子宮口も開いてきたし

そろそろ移りましょう」

そう言って


ナースコールを押し

“分娩室へ移動させて”


それから…

あっという間に暖華は

分娩室へと移された

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