貞操逆転ってレベルじゃないだろこれ
津下佑樹
第1話 見目麗しきお母様へ
見目麗しきお母様へ
桜は散り出会いの季節も過ぎ去った今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
もう会うことは出来ませんがお母様の変わらぬご健康を心よりお祈りしております。
話は変わりますが新たに生を受けて早15年。私は多くの方が幸せになれるよう努力をして来たつもりです。その甲斐あってか多くの方に慕っていただくことができ、私自身も気持ち良く……もとい幸せを共有しております。
ただ、最近一点悩みがあるのです。
私の体はたった一つ。それでは限界があるということに気付いたのです。日々研鑽を重ねておりますが、それでもやはり体力は追い付かず……
ここで話は変わりますが、お母様はいつもご友人に金をせびりながらこう仰っていましたね。
「友情は何にも変え難いもの。金銭を支払ってでも維持しなさい」
そしてもう一つ。あのクソ親父を尻に敷きながらこうも仰っておられました。
「女性とは何よりも尊ぶべきもの。私を筆頭にか弱い存在なのだから馬車馬の如く尽くしなさい」
お母様の有難いお言葉を聞き、何を言っとるんだこのババアはと心の中で思っていましたが今になって理解しました。
「え!?今日は男だけのはずでしょ!?」
「クソ、あの野郎!僕らを売ったのか!」
「誰だアイツに俺たちの情報を流したのは!」
今日私は尊ぶべき女性の友人に金銭をいただき、クラスメートを捧げることにしました。
お母様、私のした行動に間違いはございませんよね?
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