第6話エクス・ソード
僕がエクス・ソードとなった時のこと。
つまり道場に入った時のことは今でも覚えているよ。
あの熱気と剣への狂気に押されて尻込みしてしまってね。
「なんだい?子連れで。入門かい?」
って筋骨隆々の男に聞かれた時はいつもは頼もしい父の体がやけに頼りなく見えてね。
杞憂だったんだけど。
ガコッて父が相手を殴りつけて
「目上のもんへの態度か」って言って。
伊達に帝城の門番に推薦された訳じゃないんだと思ったよ。
そうそう父は腕っ節と信用から帝城の門番になってね。
今だから凄さが分かるけど当時はあんまり凄さを理解してなかったんだ。
道場主と知り合いだったから取れた行動だと知ったのは裏から父よりひとまわり大きいおじさんが
「相変わらず手が早ぇな。もうちっと我慢出来んのか?」って話しながら出てきたところさ。
ただ親しき仲にも礼儀ありってやつでさ。
その後なんやかんやあっておじさんが優樹さんのお父さんだと知ったり、その縁で山の修行に付き添ってくれてたり、お父さんがおじさんの方の優樹さんの弟子で山に来てくれた優樹さんとは同門だったりとそんなこんなで色々な関係性を知り道場に入門した。
7歳の僕はあまり道場について理解してなかったんだ。
理解してなかったんだ(2度目)
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