韓国ドラマな恋がしたい
しなもんみるくばたー
1
第1話
新学期にふさわしすぎる晴れた日の朝。
ついに今日から始まってしまう異国の地での学校生活に緊張しているのか、いつもよりも随分と早く目が覚めてしまった。
もう不安しかない。それもすごく大きいやつ。
少しでも気分を紛らわせようと、ベッドの横の窓を少しだけ開けて外を眺める。
日本の隣に位置する、日帰りでも行けるくらいに近い国。
でも外を眺めてみれば全然違う場所。
もう見慣れたマンション五階の家の私の部屋からの景色。
心を落ち着かせるように深呼吸しながら体を伸ばす。
晴れた朝の気持ち良い匂いは私の不安を少し和らげてくれた。
重い体を引きずるようにしてリビングへ向かう。
「モモおはよう。今日から学校始まるわね。」
ドアを開けて顔を覗かせた瞬間に、いつもよりのやけにテンションが高い母に一番言われたくて忘れてしまいたかったことを言われてしまった。
「一番言われたくないことなのに、、」
なんで私よりお母さんの方がルンルンに見えるんだろう。普通逆であるべきなのに。
食欲もなかった私は簡単にヨーグルトで朝食を済ませ、身支度に取り掛かった。
「はあ、不安だな…」
せめて見た目だけは良くしていこうとヘアアイロンをしている時にふとそんな言葉を漏らす。
なにが一番不安かって、友達ができるかどうかだった。
言語の壁は自分が思っていたよりのかなり高く、引越しが決まってから今日までの間精一杯勉強して日常会話が話せるようになったが、まだまだレベルは低いままであった。
・
「もういよいよ明日だよ…もうずっと緊張してるやばい泣きそうになってきた。日本でも人見知りで友達作るの難しいのに、ましてや言語が違うところでなんて無理だよ、不安しかない。」
ネガティブレベルマックスだった昨夜の私。あと約12時間後に控えた入学の緊張と絶望に侵されていた。
「モモ、そんなふうにネガティブになったらダメ。ポジティブなこと考えて。そして、まずは笑うこと。笑顔よ、笑顔。」
「そうだぞ。笑顔は世界の共通言語なんだから、日本語が通じなくたって友達が自然とできるさ、な。」
お母さんとお父さんが励ますようにそう言ってくれたけど、極度の人見知りの私にとったら笑顔も簡単なことじゃなかった。
お母さんもお父さんも私とは真逆の社交的すぎる人間で、そんな2人から生まれたのにどうして私がこんななのか不思議を超えて怖いくらいだ。
ベットに入ってからも止まらない不安が眠気をどんどん覚ましていく。
そしてベットに入ってから数時間後、考え疲れたのか寝落ちするように眠りに入った。
・
少しでも気分を上げようと、お気に入りの香水を部屋の空間に撒いてその空間を潜る。
そして良い印象を与えるために、最近買ったナチュラルで可愛い色付きのリップを塗って血色感をプラス。
うん。さっきよりかは良くなったかも。
時計を見ると出発の10分前を指していた。
「よしっ、これ以上不安になりませんように。」
よくわからないお願い事を鏡の中の自分に唱えて、学校まで送ってくれるというお父さんのいるリビングへ向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます