第44話 たぶんおわり

 好き放題やっていて気付いたら、ホトリとメイが、学園飛び級で卒業してた。

 元々転生者で、しかも平行世界地球の最高難易度ダンジョン攻略者、知力も戦闘力も優れてるわけで、歴代最速卒業認定者に成った。

 そして、ホトリにはとっくに身長も体格も超えられていて、俺の方が弟に見られそうな状況に成っている。


「とうさん、なんかごめん」


 身長とか超えられたときに、こういわれて、十日ぐらい、ダンジョン最下層に引きこもった。

 お迎えに来たのはシーリンだった。ソロ踏破してきよったよ。


 その時のダンジョン最下層だが、三百層迄実装していた。難易度はカルドック領の森である。

 現在も、最下層はそのままではあるのだが、三百層までの攻略者が、あまりにもいないためそこで止めている。

 三百層攻略者は、シーリン(ソロ)、ミストラル(超級パーティ)、一部の女性陣が組んだ一般住民パーティ。

 全部で十一名しかいないのだ…むしろ一般人!

 三百層迄一度攻略すれば、半年分の美容品材料とミミガー交換ポイントがたまる。

 ついでに、攻略階層迄の商品しか交換できないようにしたためだ。

 これは、低階層だけで、ひたすらポイント貯めて、超高額商品を狙うという、とても効率が悪いのだが、初心者でもできちゃうから、初心者がひたすら周回して、貯めたポイントで、一時的に金持ちになって、そのあとは…わかるよな。事件が、起きそうになったためである。


 絶望猪のミミガーが、コラーゲンと内包魔力のおかげか、めっちゃ肌に良いらしいのだ、ミストラルのサミュが、何年たっても若い見た目のままなので、聞かれたときに私は毎日これを食べているから、きっとコレと、うちの領の森の絶望猪で作ったミミガーを紹介した。


 わかるな、絶滅危惧種扱いで、今狩猟制限喰らってるんだ。


 そこに、三百層実装と、そのラインナップですよ。

 うちの領民その辺にいる一般人ですら、他領の特級より強いらしいんだよ。

 そりゃ、美の為なら全力出すお方が居るのですよ。

 出した結果一般人の五人パーティーで三百層ですよ。


 それと、ミストラルなんですが、他の特級との差がひどすぎるとのことで、超級という、新たな階級を制定されまして、唯一の超級冒険者パーティになっております。

 本人たちは、非常に嫌がっていましたが、本部から強制という事で、諦めるしかなかったようです。


 ダンジョン三百層なんですが、まだカルドック領の森なんです。カルドックダンジョン一層ですらない。

 カルドックダンジョン最下層迄は、一層毎、マルコピで実装予定である。

 カルドックダンジョンは、お母様ではなく、妹(魔王転生体)がマスターに成った。

 ダンジョン機能のカスタマイズなど色々をいじって、不老不死化する手段が確立できそうとのことだ。

 弟は領主を継ぐ予定だが、色々なやり取りの結果、結婚は無し。ボドリーさんと同じ方面の理由付けを行い、カルドック領の魔境の森からの被害を抑える守護者代表として、永世領主という扱いの存在となるらしい。

 なので、その辺りの世代交代やらが終わると、妹と弟は二人とも不老不死化するとのこと。出来そうじゃなくて、出来るんかいといった感じでございます。

 領運営に関しては、代々文官が行うという事で、今までと同じだそうだ。


 俺と、シーリンのなんちゃって不老なんだが、限定的不老不死に成った。

 限定的なのは、普通に自分の領域外、ダンジョンの外で戦闘して、やられれば死ぬから。

 飛び級してきたホトリに現在ひたすら領運営を学ばせ中。そう、あれから結局第二子はいないんだ。頑張りはしたんだ、そりゃ結界張った部屋のベッドが、壊れるまで頑張ったりもしたんだ。でも駄目だった。

 なんでじゃろなーと思って、バグ報告したんだ。


 題名:子供が出来ませんバグですか

 内容:T/O

 回答:おまいらの二人の子供として、耐えられる魂が、無いので無理!


 何という事でしょう。この結果を聞いてから、枯れた熟年夫婦状態で、イチャイチャしているだけに成った。

 ただ、はたから見ると若い母親や、年がちょっと離れた姉に、手を引っ張られて、お出かけする弟や子供にしか見えないらしい。


 領主をホトリに丸投げしたら、旅行に出てやるんだと決めている。


 森精霊は、封印された。嘘です、大森林共和国爆誕事件の責任は取らせました。

 これ以上は領域を広げない、周囲に被害を出さない。これが守れないと、アルナーム、ダオじい、ボドリー、俺、シーリンにより、討伐するという事が決まりました。

 庭にあるシーリンのダンジョン領域に誘い込んで、逃げられない状態にして、今の面子により説教。

 ちゃんと約束は今のところ、守られています。

 なので、好き放題はできないので、封印と言っても、過言ではないはず。


 そして、ポーエン侯爵の娘さんは、ボドリーさんに弟子入りした。

 うん…結果は、最終的には叛意を抱く貴族家がな…一つもなくなったんじゃ。

 例の温泉、マッサージサービスを、最初は懇意の貴族家のみ配った。

 そんな中でもやっぱり叛意を抱いている者はいたらしくな。

 温泉外交でそんなのが手を組んで、まあ、温泉って言ってもダンジョンだからな。

 ダンジョンマスターには、丸わかりなのよ。

 そんな情報が来るんですけどどうしたらと、王家に相談。

 証拠は取れないから断罪もできないしと、困っていた時に、ボドリーさんの叛意があると、入れない結界を思い出す。

 ダンジョン機能に組み込める迄ボドリーさんに習って練習。

 この後、何が起こったか。

 まずは王家経由で、温泉とマッサージの情報を貴族たちに公開、これを希望者に設置すると通達。

 まあ、設置して利用されれば勝手にポイントも溜まるし、お得ってことで、ポーエン侯爵令嬢も設置を承諾し、結局すべての貴族家に設置したわけです。

 ここでボドリーさんに習ったおかげで身に着けた、罠カード発動!設置一か月以降は、叛意があると自動で消える、マッサージ係も消えている。

 そして、いくつかの貴族家で、温泉が消えちゃうわけです。

 ここでまた、王家からのネタ晴らし、王国に叛意ある者がいると、温泉設備は消えるらしいが、皆の者大丈夫かと。

 消えたとしても、虹の橋を渡り、次代に叛意が無ければ、又出現するらしいというもんだからさあ大変。

 入り婿旦那の家なんかは、入り婿が好き放題して迷惑している等と、離縁からの返品が発生。そうして嫡子継承で次代に成る。復活したかは知らない。

 返品された家で、結局虹の橋を渡っていく。

 それでも意地張って、残っているところはと言えば、夜会や茶会で妻が出て来れない。何度も来なければ、あ此奴やってんねぇと、周囲から離れられて、何処にも頼れず、寄り親からも、切られるところが出ているとか。

 寄り親で寄り子全てに逃げられた家もあったらしい。

 おまけネタで、ダンジョンマスター側では、現在どの家のが、トラップ発動中で、消えてるかもわかるわけで…社交のお誘いのお手紙が来ている家で、消えている家は全部弾いているとか。そうじゃない家は、一応全部参加して行っているらしい、被っている場合以外は。

 被っている場合だけは、上位貴族を優先したうえで、他の貴族には申し訳ないが、何処に誘われているため、今回は見送らせてもらうとお断り。

 アウトな家には、調子が優れないので等、家族を含めた体調不良系の適当な理由でお断りしているらしい。

 そのせいで、夜会などで、調子が悪いようだ。等と言ってる奴らは、アウトだと、そういう部分で、わかった者たちは警戒しているとか。

 そんな期間が過ぎれば、そりゃもう奥さん怖いから皆いい子ちゃんですよ。


 そうして国も安定したころには、ホトリに代替わりできるようになっていた。


「よし、ホトリ行こうか」

「え、どk」


 いきなり転移で拉致されるホトリ。


「ちゃーす、世代交代しますー、後の手続きお願いしますー」

「え、は?」


 ささ、こちらへと、ホトリは案内された椅子で、書類諸々に書き込みさせられて、手続きが終わると、そのまま謁見の間に連れていかれた。


「ホトリ・デアリィファの公爵位の継承を認める!」

「誓いを!」


 おお、ホトリはしっかりと、誓いを立てられたようだ。

 さてこれで引退して、シーリンとの世界旅行d(ガシッ)…


「父上、ここは謁見の間ですよ、何を消えたままでいらっしゃるのですか」


 周囲にいたすべての騎士が、抜剣して構える。


 捕まったからには仕方ない、撮影の魔道具を構えながら、姿を現す。


「いやあ、申し訳ない、息子の晴れ舞台、記録に残したくてですね。つい」

「「息子の晴れ舞台だろうと、ついで、やっていいことと悪いことがある!」」


 この日、王の執務が終わるまで、王の執務室で正座させられた。


『私は、息子の晴れ舞台を、記録するために、謁見の間で、姿を隠して撮影していました。関係各所にご迷惑御を、おかけしたことを、ここに謝罪します。 マルーセル・デアリィファ元公爵』


 というプラカードを下げたまま。

 来たもの全員、呆れながら、又ですか。という感じで済ませてくれたから、良いのだ。


 ホトリと家に帰り、無事爵位は継承したことを伝えて、その日は終了した。

 翌日の朝から晩まで、シーリンのお説教をくらった。


 一年後、全部が落ち着いたという事にして、シーリンと旅に出た。

 いつ戻るかはわからない、気ままな旅だ。


 そんなこと言ってたのだが、一か月後に、庭の方のダンジョン絡みで、戻る羽目に成っていたのは、ご愛敬ではある。

 転移もできるので、コンティニューは何時でもできる、気が向いたら旅に出ればいいのだ。

 そう思いながら、籠城した森精霊を引きずり出すべく皆で協力した。

 ホント、最強は此奴じゃないかと思ってしまう。


 おしまい。

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