第4話 うわさをすれば、ふんわかゲームをトゲに変えそうなあの男がやってきた!そう、あの男!ホント、どうなることやら…

 ふんわか面接ストーリー。

「学生の皆さ~ん? F教室第91回の模擬面接、もう少しで終わりますからね?」

 「まだ続くの?」

 「お腹すいた!」

 「トイレいきたい」

「面接官様?今の社会でなら、どうせ内定をもらえるんじゃないですか?」

「私たち、世界に 1つだけの花を咲かせられますよ?」

 「それ」

 「それ」

学生たちは、就職課から渡されたマニュアルを必死に覚えた。

 「こう聞かれたら、こう返す」

 「面接官を殴ってはならない」

 「キスしてもならない」

 「上、上、下、下、左右、左右…」

 「スマホの持ち込み、禁止」

 「帯刀も禁止」

 だそうです。

「学生の皆さん?しっかりやりましょう」

 「また、怒られた?」

「皆さん?大切なのは、面接官をいかに言いくるめるかです!」

 「はい」

 「会社へ入る熱意とか…」

 「はい」

 「御社で何ができるのかとか…」

 「はい」

 「御社の可能性とか…」

 「はい」

 「自分自身で考えなくて、よろしい」

 「はい」

「とにかく、大人が渡した面接マニュアルの通りに発言できれば勝ちます。マニュアルを、暗記してください。読めない字があれば教えます」

 「おっす。おはよう」

 「おせーよ、トキオ!」

 「寝てたら、学校から電話きた」

 社会は変わった。

 途中入場も途中退場も、フツー。

強くなれた世代は、会社の会議中でも勝手にトイレにいく。それが、当たり前だと思っているらしい。

 ただ、仲間を気遣えるのは良いところ。

 「…おい、アーサー!」

 「アーサーってば!」

 「寝ているのか?」

「そんなに、身体をゆらすなよ。かわいそうだろ?」

 「…だってよ?アーサーなんだぜ?」

 「学生の皆さん?質問は?」

 「あのう」

 「何です、君?」

「マニュアルの、面接官をなぐっちゃいけないっていうの、おかしくないですか?」

 「どうなの?就職課?」

 「それはですね…」

 「おい、就職課?答えろ!」

「就職課!この大学で、何年働いているんだ?」

 「黙っているんじゃないぞ」

「俺らをこんなにしてくれた、大人のクセに!」

 「き…君たち!」

 「逆襲か」

「逆襲か」

 「就職課の顔、赤くなっているわよね?炊飯ジャアのように」

 「逆襲のジャア」

 そのとき。

 大人が 1人、 F教室に入ってきた。

 「君?しっかり学生を教えていますか?」

 「あ、プライト課長!」

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