第9話

鷹男が消えた。

一体何が起きたんだ?

辺りを見回す。

その様子を見ることができない彼女は

変わらずに私の様子を見た。

「もしかしてあなたも見れなくなったの?」

「そうなんだ」

「じゃあどうするの」

私は瞬きを2度したあとに彼女を見た。

「君、君はどこに行ったんだ?」

鷹男に続き、彼女も行方をくらました。

「どこへ行ったんだ」

私の目の前にあるのは木、木、木。

ただその木々だけが私の前にある。

私はどうしようもない切なさに食われる。

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