なんでみんな覚えていないんだ?〜アラザール公国へのクラス転移①
関内 文香(せきうち ぶんこう)
アラザール公国へのクラス転移
12月21日(土曜日)。
2学期の終業式を終えた翌朝。
朝の8時に鳴ったチャイムに応えてドアを開けると、クラスメイトの
朝の冷たく透き通った空気に、吐く息が白い湯気になっている。
「おはよう、タッくん」
背がすらりと高くて、1年生ながら、バレー部でレギュラーとして活躍している。
いつもは後ろで纏めている黒髪を、今日は腰までストレートにおろしている。
オレ? オレは
超
「
そう言って、
「おじゃまします。あれ、誰もいないの?」
数年ぶりなのに、勝手知ったる、というていで2階のオレの部屋に向かう
「あぁ、父母ともに休日出勤」
と答えながら、オレも後に続く。
オレと
家が近いこともあって、小学生の間はしょっちゅう互いの家を行き来して遊んでいたが、中学生になった頃からは、バレー部レギュラーの
「昨日はびっくりしたぜ」
「何に? クラス転移したこと? ひと月くらい異世界にいたはずなのに、帰ってきたら2時間も経ってなかったこと? それとも、帰ってきたみんながクラス転移のことを綺麗さっぱり忘れちゃてたこと?」
「あ、……やっぱりそうか。よかった。あれって、オレだけのイタい妄想じゃなかったんだ。
異世界にも勿論驚いたけど、それより驚いたのは、
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