第2話

9月16日(水)

夜に部屋で本を読んでいた時だ。

ふと目の前のテーブルに、何かあるのに気付いた。

手に取って見ると、それはどう見ても人間の歯だった。

――なんで?

歯が抜けた覚えはなかったが、一応俺の歯も調べた。

が、俺の歯は全部そろっている。

じゃあこれは誰の歯なんだ。

おまけにいつから、ここにあるのだ。

歯の根元には肉も少しついている。

とにかく気持ち悪いことおびただしい。

――昨日は爪で、今日は歯?

いったいなんなんだ。

俺は怖怖、その歯を窓から外に投げ捨てた。

思いっきり力を込めて。

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