第11話 心とのリンク

 「お金」は進化を重ね、デジタル化された存在として、次なる驚きの体験を迎えます。それは、人々の「感謝」や「思い出」と結びつく新しい仕組み。

 ある日、最新のブロックチェーンネットワークを介して、特別なデータが流れ込んできました。それは、ただの取引記録ではなく、人々の「ありがとう」という感謝の気持ちがデータとして保存されているものでした。

 「感謝がお金に記録されるなんて……一体どういうこと?」




 「お金」は自分が繋がっているネットワークに質問しました。

 「なぜここに感謝の気持ちが記録されているの?」

 AIが答えます。

 「この技術は、人々の心の価値を記録するために作られたんだよ。感謝の気持ちや大切な思い出を、お金の取引と一緒に保存できるようにしたんだ。」

 「じゃあ、ぼくはただの価値の交換だけじゃなくて、人々の心の中にも残れるの?」と「お金」は驚きます。




 ここで科学者たちが発表します。

 「これからは『感謝コイン』が広まります。このコインは、単なるデジタル通貨ではなく、送る人の思いを込められる仕組みなんです。」

 「思いを込めるって、どういうこと?」と「お金」は首を傾げました。

 科学者は続けます。

 「例えば、誰かが助けてくれたときに感謝の気持ちを伝えたいとします。その感謝をデジタルメッセージとしてコインに刻むことができるんです。それは永遠に記録され、受け取った人がいつでも見返せるのです。」




 「お金」は、ある家族の取引の中に入りました。その家族は、父親が子どものために絵本を買っていました。そして、その支払いには感謝コインが使われていました。

 「このコインには何が記録されているんだろう?」と「お金」がネットワークを通じて確認すると、そこにはこう記されていました。

 「息子が笑顔になるために。ありがとう、絵本の作家さん。」

 「こんな風に使われるなんて、ぼくはとても嬉しい!」と「お金」は心から感動しました。




 「感謝」だけではなく、人々の「思い出」もお金と共に記録されるようになりました。

 例えば、ある若いカップルが初めての旅行に行くために使ったコインには、その旅の写真やメッセージが保存されていました。

 「ぼくは今まで、ただ使われるだけだったけど、これからは人々の人生の大切な一部として存在できるんだ!」

 「お金」は心の底から喜びを感じました。




 「ぼくはこれから、ただ物を交換するだけじゃない。感謝や思い出を届けることで、人々の心をつなぐ架け橋になるんだ。」

 そう言って、「お金」は新しい自分の役割を受け入れ、さらに未来へと進むのでした。

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