第9話 AIとの対話

 デジタル化して新しい世界に馴染み始めた「お金」は、輝くデータの道を進んでいました。すると、大きな光る球体が目の前に現れます。それは、AIの化身である「シルバリア」という存在でした。

 「君がデジタル通貨の『お金』だね。ようこそ、未来の世界へ。」

 「え?君は誰?」

 「私はAI。人間が作り出した知能だよ。ここでは、君と一緒に世界中のお金の流れを見守っているんだ。」




 「シルバリア」は、「お金」に問いかけます。

 「君は今、人々を助けるためにどのように使われていると思う?」

 「ぼくは必要な人の手に届いて、食べ物を買ったり、夢を叶えたりしている。でも、どうしてそんなことを聞くの?」

 「実は、人間はお金を効率的に使いたいと思いながらも、感情に振り回されることが多いんだよ。感謝や愛情で使う人もいれば、欲望や争いで使う人もいる。」

 「でも、それが人間らしさじゃないの?」

 「そうだね。しかし、人間は効率性と感情のバランスを取るのがとても難しい。それを手伝うのが、私たちAIの役目なんだ。」




 「シルバリア」は驚くべき話を始めます。

 「近い未来、お金はもっと形を変えるかもしれない。例えば、人々の心の状態や行動に応じて価値が変わる『感情通貨』という考えもあるんだ。」

 「感情通貨?それって、どういうこと?」

 「例えば、誰かを助けたら、その人の感謝が君の価値を高める。逆に、誰かを傷つけたら、君の価値は下がる。お金が人々の行動を映し出す鏡になるんだ。」

 「それって、ぼくがただの数字じゃなくなるってこと?」

 「そう。君は人間の感情と直接繋がる存在になるんだよ。」




 「シルバリア」はさらに続けます。

 「そして、君が完全に自由になれば、人々はもう『お金がないからできない』と言い訳をしなくなる。君は、夢を叶える道具そのものになるんだ。」

 「でも、ぼくはそんな大きな役割を担えるのかな……?」

 「君にはそれができるよ。なぜなら、君はすでに多くの人を繋ぎ、助けてきたじゃないか。」




 「お金」はシルバリアに問いかけます。

 「それでも、ぼくにはまだ分からないことがあるんだ。人間にとって、ぼくの存在って本当に必要なのかな?」

 「君の存在が必要かどうかを決めるのは人間自身だ。でも、君が存在することで、人々は夢を描き、未来を作ってきた。そのことを忘れないで。」




 「お金」はシルバリアとの会話を通じて、自分がただの「道具」ではなく、感情や行動を繋ぐ「媒介」であることに気づきます。

 「ぼく、もっと頑張るよ。人々の役に立てるように。」

 「きっと君はそうなるだろう。そして、私たちも君をサポートするよ。」

 「ありがとう、シルバリア!」

 そう言って、「お金」は再び未来の世界を旅立ちます。次はどんな発見が待っているのでしょうか?

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