第17話 みどりんの決断は

「海にぃ。はなんとこに持ってって~。」

「はな~。どうぞ食べな。」

「海にぃは?早く食べなよ。」

「ん。食べたよ。」

「えっ、もう?」

「早っ」

「まあな~。海はすげーんだぞ?」

「自画自賛!はあ、まったく。」


ふふ。楽しい。ま、感謝してやってもいいかも。母さんに。


「ねえ、海にぃ?」

「なんだ?」


緑が少し黙ってから口を開いた。


?」


それは衝撃の一言だった。

みどりんが今までそんなこと言うことないし。

母さんを捜すってのはどうやってやればいいのだろうか。


「私、これだけ勝手なお母さんを、勝手にさせとけない。悔しいんだ。私を捨てたお母さんに会いたい、そして、分からせたい。」

「緑ねぇ,,,,。」


はながみどりんを見つめてつぶやく。


「みどりん。お前の言うことも分からんでもない。でも、どうやって,,,,?手掛かりは、何もねえんだ。もう、どうすることもできねえんじゃあねえか!?」

「手掛かりはある!!!」


俺の反論にみどりんがでっけえ声で叫んで反論で返す。

手掛かりって、何!?


「名前。」


みどりんが言った。


「あの、かごに貼ってあったメモの名前だよ!!!」

はっ!!!

そういえば、描いてあった。メモに!

名前は、確か―――



「「「里菜りな!!!!」」」



三人の声がそろった。


「里菜母さんってことか?」

「そうだと思う。」

「でも、名前だけわかっても仕方なんじゃないの?緑ねぇ。」


はなが言った。ん、確かにそうか?


「ま、そーかもしれないけれど、やってみる価値はあるんじゃあなーい?」

「――そうか。そうかもしれねえ、な。」


い、いやぁ~。でもなあ。


「私、賛成。」

「は、はなぁ!?」


はなまで賛成しやがる。はあ、やるしかねえか?


「――分かったよ。俺もやる。」


仕方ねえ。確かにやらないよりましかもしれねえ。

今までさんざん勝手にやってるからなあ、ああ!?


「じゃあ、まず何から始める?お母さんがどこにいるのかもわからないんだけど」

みどりんが言った。おいおい。お前が言い出したんだろーが。

「緑ねぇwww」


はなが笑う。呆れるより笑いがこみあげてくるんだなあ、ホント。


「おいおい、みどりん。ん,,,,。まずは聞き込みじゃあねえか。遊園地でさ。」

「あっ、いいかも!」


みどりんは賛成した。でも、はなは遊園地のことをよく知らないからポカンとしている。俺は慌てて説明した。


「あ、俺の年上の彼女と友達、みどりんの年上の彼氏がいるんだ。後、みどりんの友達のアイドルと俳優もよく来るよな。」

「友達って……ww。それほど深い関けーでもないんだけどな。」

「いや、深いだろ。」


一緒にイベントやって、告られたんだろーが。


「そ、そうなんだ、じゃあ、そうしよっか。」


はなが軽くこたえる。俺の意見が採用されるの、軽すぎね?ま、うれしーけど。


「そーなったら善は急げ!早くいっくよ~!」

「おうよ。」

「はーい♡」

皆が賛成して、母さん探しが始まった――――。

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