かなで⭐︎フラストレーション
古葉 なな
大輪せし悪の華
これで長い戦いに終止符がつく。
魔法少女を導く立場にあった妖精の少年、サディは1年間にも及ぶ長い戦いに思いを馳せていた。
悪の組織レスフラトが日本を足がかりにした世界征服を企らみ行動を起こしたあの日。
その野望を挫く正義の魔法少女を探して出会ったのが及川かなでであった。
魔法少女になってくれる事を快諾してくれたかなでは変身して魔法少女レジリエンス・プティへと変身した。
その後は彼女を導きながら戦い続け、遂に目の前ではレスフラトの首領であるフラストとの最終決戦が行われていた。
「はあああああああ!!」
「ぐおお、ば、バカなぁ……」
プティのステッキから放たれる光線に包まれたフラストの身体は徐々に崩れ落ちていく。
そうして、跡形もなく消え去ってしまった事でプティの勝利が決まったのであった。
「やったね、プティ!
これで平和は守られたよ」
「ありがとう、サディ」
サディに対して心からの笑顔で応えるプティ。
任務が終わるのは喜ばしい事だが、プティとのコンビも解消か……寂しさを感じたその時であった。
「ふふふ、これで本当の願いが叶う」
サディに見せていた笑顔が今までに一度も見たことがないものへと変わる。
「フラストレーションチェンジ」
突如、目の前のプティから暴走した魔力が溢れ出す。
その魔力は彼女の身体を包み込み、純白の衣装を漆黒へと変化させた。
「な、何をしてるんだプティ!」
「うふふ、分からない?
まぁ、貴方には分からないでしょうね」
闇を纏ったかのような漆黒の魔法少女へと変身したプティ。
彼女は意味までに見たことがないほどに冷たい目でサディを見下ろしていた。
「ふふふ、特等席で見せてあげる……私がこれから行うショーをね」
プティがそう言って呪文の詠唱を始めると、建物の外、彼女と共に一年過ごした街の上に大きな魔力が集まるのを感じた。
「ま、まさか……やめ、やめろーーー!!」
「ふふふ、だーめ。
貴方が散々私に言ってきた言葉よ」
プティは今までにないほどに残忍な笑顔を浮かべ、心底から楽しいという表情でその暴力を振り下ろした。
突如、辺りに轟音が響き渡り、地面がガタガタと震え出す。
その直後に衝撃波がこちらまで飛んできて、僕は吹き飛ばされてしまった。
「もう、しょうがないなぁ。
しっかりと見ておいてよ」
吹き飛ばされた僕の体をキャッチしたプティは、漁師がウサギを捕まえた時のように、僕の長い二つの耳を掴んでぶら下げ、街の方へと目を向けさせた。
「あ、ああ……ああ……」
その先では1年間という期間とは言え、サディが暮らした第二の故郷が破壊して、蹂躙されている光景が目に飛び込んできた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます