第6話「絆を紡ぐ準備の日々」
会議が終わった翌日の話。
リーフレットの街のイベントが開催されるまであと1週間、予算はできるだけリーフレットの街にあるものを使い、足りないものは生産者から調達してイベントを成功させる計画だった。
だが、イベントの準備を始めようとしたとき、ミリアはまず従業員たちに役割を分担し担当を決めた。
「まず、昨日会議で決まったことに関してですが、料理コンテストに関しては参加者の人数次第で変更がありますが、司会者を含めて5人~6人の担当を予定しています。そして、手作りマーケットは地元の職人の店舗を急遽募集し、その場で店舗を用意する予定です。私はこれからいろいろな場所を回り、料理コンテストに携わる料理店を訪問する予定です。皆さんは雑貨店に出店したい店舗に声をかけ、手作り商品や現存の商品リストを確認してください。」
とミリアはサクヤ商店の従業員に話した。
「あと、担当しない人は通常業務を優先しても構いませんし、イベント当日に必要な補助を行う準備もお願いします。」
こうして、ミリアと従業員たちはイベント準備を本格的に始めた。
ミリアは従業員からイベントに参加する雑貨店とその商品のリストを受け取り、準備を進めていた。しかし、トラブルが発生する。
「ミリアさん、ちょっと準備で問題が……」
「どうしたの?」
従業員の一人が、発注ミスで料理コンテストの会場作りに必要な材木が半分しか届いていないことを報告してきた。
案内板に使う木材は十分だったが、コンテスト会場のテーブルや料理屋の機材用の材料が不足している。
「すぐに他国から調達するのもいいけれど、間に合わない可能性がある……。どうすれば……」
ミリアは発注を担当した従業員に事情を聞くことにした。
「あなたが材木の発注を担当したのね?」
「はい、知り合いの材木店に頼んだのですが、確認不足で半分の数しか届きませんでした。本当に申し訳ありません。」
「発注ミスは仕方ないわ。これからはしっかり確認して。今はイベント準備を手伝ってください。」
「すみません、ミリアさん。」
「大丈夫よ。これは私も確認不足だったの。料理店との交渉を進めながら、材木の追加分も調達してみるわ。」
ミリアは気を取り直し、行動を開始した。
「さて、まずは材木店に行って足りない分を頼むしかないわね。」
ミリアはガレンに相談するため彼を探しに行った。偶然、ガレンが後ろから現れ、ミリアを驚かせた。
「やあ、ミリアさん。準備は順調かい?」
「びっくりしましたよ、ガレンさん!もう脅かさないでください!」
「ははは、悪い悪い。それで、何か困りごとかい?」
「実は、材木が不足してしまって……それと、料理店の紹介もお願いできますか?」
ガレンは快くいくつかの料理店と材木店を教えてくれた。
材木店での交渉では、店主が状況を理解し、すぐに追加の材木を用意することを約束してくれた。
「お嬢ちゃん、ミリアというのか。これからもよろしくな。」
「ありがとうございます!本当に助かります!」
次に、ミリアは料理コンテストに参加する料理店を訪問。ガレンの紹介を頼りに、以下の6店舗が参加を決定した。
1.
2.星空の
3.青空ダイニング《あおぞらだいにんぐ》
4.森の
5.
6.
特に「龍牙亭」の主人との会話では、料理コンテストへの熱意が伝わり、良い関係を築けた。
ミリアがサクヤ商店に戻る頃には夕暮れ時になっていた。
疲れた表情ながらも充実感が漂う彼女を見て、従業員たちは「さすがミリアさん」と声をかけた。
「明日が生誕祭の開始日。絶対に成功させましょう。」
ミリアはそう言い、自室へ戻り短い休息を取った。
そして翌日、準備は全て整い、リーフレットの街は生誕祭を迎えることになった。
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