第2話
ラインハルトがやってきたのは、学園都市グランシャイド随一を誇る名門セントラル学院だ。
この地を訪れる多くの若者たちが、まずこの学院への入学を目指す。
ラインハルトもまた例にもれず、今年度の入学試験に参加するためここまで来たのだ。
壮大な門を潜り抜け、整備された並木道を進む。
ラインハルトの他にも多数の若者たちの姿が見受けられ、そのすべてが、これから行われる試験に挑む受験生たちだ。
学院側の係員の誘導に従って進み、ひときわ大きな建物の中へと入っていく。
中も外も豪奢な造りになっていて、ここはおそらく来客用の建物なのだろう。
受験生たちの列は徐々に流れていき、ラインハルトはようやく受付にたどり着く。
「ようこそセントラル学院入学試験へ。身分証の提示をお願いします。」
「ああ。」
ラインハルトは荷物から身分証明書を探し受付に手渡した。
「少々お待ちください。」
受付にいた人物はラインハルトの身分証と書類を見比べる。
「確認いたしました。ルミナス聖皇国リベラティオ侯爵家の嫡男ラインハルト様ですね。」
「リベラティオ候からの推薦というわけではないようですが、一般受験という形でよろしいでしょうか?」
「ああ。」
「承知いたしました。では受験料をお納めください。」
ラインハルトは金貨袋を取り出し、受付の前にどさりと置いた。
「…はい、間違いなく確認いたしました。」
「ではこちら、ラインハルト様の受験番号が記されたナンバープレートでございます。」
「胸元にお付けになって、あちらの係員の誘導に従ってお進みください。」
「わかった。」
110番と記されたプレートを胸につけ、ラインハルトは歩みを再開する。
(これまで貯めた金のほとんどを、この受験料に使っちまった。)
(つまり俺にとってこれが最初で最後のチャンスだ。)
(必ず合格して見せる。)
決意を胸に、ラインハルトは入学試験へ挑むのであった。
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