迷宮探査局 第一救援団
ヒノカグツチ
エピローグ
『本部から各局。11階層にて救急要請。至急出動願います。どうぞ』
「203 了解」
バイクのエンジンをかけてギアを入れる。バイクは狼のごとく唸りを上げて煙を吹かす。クラッチレバーを離してギアを入れて段々と加速させてゆく。
『本部から203。発信源は
「こちら203。現在10階層出口を...今通過。これより11階層南南東方面に向かいます。どうぞ。」
『本部から203。了解しました。』
第11階層 重の森
常に木の葉が覆い隠している森。光はあまりささないため、内部はやや暗く夜行性タイプのモンスターが多い。従魔を使用した移動はほぼ不可能。だが...
「このバイクであれば通れるっていうね。」
この森は地面と葉との間におよそ2mほどしかなく、木自体一本一本が大きいため、間は広く、バイクで通るのには十分な広さである。
「きゃぁぁぁ!」
「203から本部。救助要請者と思われる悲鳴を確認。モンスターは...レッドファング12体。これより対応にあたる。どうぞ。」
『本部から203。了解。直ちに対処を行い、状況の把握・伝達願います。どうぞ。』
「203、了解」
虚空からベルトを取り出し、腰にセット。右腰の機械にガジェットを翳す。
『トランスフォーム モード“サムライ”』
端末をベルト前部の機器にガジェットをセットして俺はこう呟いた。
「変身」
______________________________
「きゃぁぁぁ!」
切り裂かれて虫の息の仲間。自分の頭から滴る血。周囲を囲むレッドファング。彼女は絶望のあまり腰が抜けてしまって動こうとしてもそれが叶わない。絶体絶命の状況。
「いやぁ...いやぁ....」
レッドファングは涎を垂らして今にも飛びつかんと目を光らせる。ある者は外敵からの横取りを警戒し、またある者は彼女を焼かんと魔法を発動しようと魔法陣を展開する。
絶望に打ちひしがれ、ここで死ぬ運命なのだと悟りつつある。脳裏に走馬灯がちらつき始め、彼女の精神は限界を超え意識を手放す一歩手前まで差し掛かる。
「ヴゥゥゥ!」
彼女が少しずつ意識を薄らいできたその時、彼女は見た。こちらに近づいてくる光を。それを警戒して唸り声を上げるレッドファングの姿を。
(助けが...来た...)
彼女はその希望に手を伸ばそうとしたが、安心したことによって更に力が抜けてしまい、ふっと意識を手放した。
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