第22話

「夏休みに入って、友達の家に行ったりしたんだけど、一度もお互いの予定が合わなくて、機会がなくなっちゃったんだ。結局、夏休み会えないまま新学期が始まって、学校に行ったら…。」ここで一呼吸置いた。


「転校していたんだ…僕に何も言わないまま。夏休み後半は、宿題で忙しいから会えないって言われて、その後連絡なかったんだ。今思えば、そのころに引っ越しをしていたんだと思う。…僕は、友達を助けられなかった、気付かなかったんだ。」



「そ、そんな…。工藤君がいたのに、相談もなかったの?」先生は、口に手を当てて、驚いている。



「言えなかったんだと思う。後から先生に聞いたんだ。

いじめられている原因は、僕はそのクラスで一桁に入るくらいの成績で、その友達は下から数えた方が早い…成績の差を馬鹿にされたからだって。運動も得意じゃないから、勉強を頑張るしかなくて塾に行き始めたけど、それもばれて、いじられ続けたって。僕と正反対で比べられたから。」



きっと、背も高くて顔もよくて文武両道な守君はモテていて、正反対の友達が横に並ぶのが許せなかったんだと思う。女子からの嫉妬もありそうだった。いじめはそんな些細なことから始まる。



「あのとき気づけていればって、今でもすごく後悔しているんだ。だからこそ、もう同じ過ちは犯したくない。友達を守りたいんだ。この名前にかけても…。」



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