第4話 就寝〜虫の音と共に〜

ゴーレムに指示を出して、倒木に戻る、私は働かないのかって?何を言う貧弱な私が行っても何の役にも立たない、私にはデスクワークが向いているのだ。陽が出ている間に採集物の確認と整理しておく、気づくと陽が隠れ始めたが、ゴーレムはある程度の作業を終え小さな小屋が建っていた扉もない壁と屋根があるだけだが一夜越すには十分と言えるだろう。


「流石の出力、まさかこの短時間完成するとは思ってなかった、壁の1枚2枚できれば良いかくらいに考えていたのだが」


小屋に入り手持ちのランプをつけ外套を敷き寝転ぶ、


「夏でよかった、冬だったら凍死確実だったな」


外も暗くなり、ゴーレムが休まず働き続けている音と虫の鳴き声が響いてる、ランプを消し、疲れっきった体を休めるべく就寝するが夜も更けた頃


ブーンブーン、ブブブブブ、キリキリ、リーンリーン


「はぁああああ、うるさい!耳元を飛ぶなあ‼︎私に近づくなあ‼︎虫どもがぁあ‼︎」


あまりの鬱陶しさに飛び起きランプをつけ、急ぎリュックから薬草と蒸留窯を取り出す


「このメンタピペリタで奴らを駆逐してやる、メンタピペリタはメントール成分が多い、これを乾燥させ抽出し虫除けを作るのだ」


メンタピペリタに手をかざし魔力を込め水分を分離させる


水分がなくなりパリッとした葉を蒸留窯に入れ、水蒸気を当ててメントールと共に蒸発させる、その後冷やしてハッカ油を作りだした、できたハッカ油を水とエタノールに共に瓶に入れ良く混ぜる、


「完成したぞ、特製虫除け!」


入り口と空いた窓、近くの壁に塗る、

段々と虫が離れたのか音も小さくなった


「これで眠れる…」


一息つけたので寝ようとおもったが窓から朝日が、作業に集中している間に朝日が昇り始めていた


「あああぁ、奴ら許さない、生活基盤が完成した暁には、付近の奴ら滅ぼしてやる‼︎」

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