レイジーの錬金生活
鮭酒
第1話 遭難〜ガーネットを添えて〜
人里離れた森の中、一人叫んだ、
「ここは!どこなんだぁーー〜……」
疲れ果て座り込み嘆く彼女の名はレイジー、一般的な錬金術師である
「はぁ、ただ素材を採取してただけなのに、どうしてこんなことに…」
原因はわかっている。未開の地、誰も触れていない素材の宝庫を見つけ、採取に夢中になっていたことだ。手持ちのカゴも一杯になり周りを見ると見覚えのない、周りを探索しても帰り道は見つからない、途方に暮れているというわけである。
「はぁ、どうしたものか……ん?」
足元の土から顔を覗かせる煌めく石
「この妖艶な光沢はガーネット!ゴーレムの制作に欠かせない重要素材、あぁ!この原石を削ると出てくるあの透き通る深紅の輝きといったら…想像しただけでテンション上がる〜!だが原石のゴツゴツとした重厚感もまた力強さを秘めていて良きものがある!しかも長年にわたり奥の奥まで染み込んだ魔力がこのガーネットの質を上げている!この芸術品とも言える物ができるまでに自然の中で積み上げられた歴史が、重みが!私の手の中に収まっている、あぁ幸せ…」
遭難しかけているにも関わらずこの有様、何故ならば彼女は「素材狂い」だからだ。彼女は日々錬金術の素材を各地から買い求めいたのが、資産を全て食い潰して、工房を借り、自らで秘境に素材を採取しにきている。
「これをゴーレムにしたらどれだけの出力が出せるのか!早く作りたい‼︎一刻も早く借り工房に帰り、最高のゴーレムを作らねば‼︎」
珍しい素材を見つけ意気揚々と帰路に…
「で…ここは何処だ?」
つけない、レイジー迷子である
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