ついていきたい人

第14話

好きとかそういうのではなく、何となくその人についていきたいって思う時がある。

それは才能溢れる人だったり、何にもない空っぽな人だったり、色々だ。



仲良くなるとかも別になくていい。

ただ、みんなの輪の中にいて、その人の挙動を観ているのがいいのだ。



ちょっと危ない?



今日、そんな人に逢った。

飄々として物静か。時々フッとニヤけて、一見危ない人だ。でも、妙に印象深い人だった。



何を考えてるんだろ?



「ぐりとぐら」の絵本を穴が空く程見つめていた。

私はそんな彼を見つめていた。

端からみたら充分奇妙な光景である。



でも、心地好い時間だった。

明日も見にいきたい人だ。

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