タイムトラベル④(遣唐使編2)

進藤 進

第1話 温もりがくすぐったい

「おいおい・・・」

俺は呆れ顔で呟いた。


ギュッとする。

お前の腕が、くすぐったくて。


いくら五年ぶりとはいえ。

必死、過ぎるだろう?


俺は消えたりしないよ。

いつまでも、お前のそばにいる。


何度、言っても。

お前は信じてくれなくて。


こうして。

大宰府を歩いていても。


俺の腕にぶら下がるように。

お前が、ギュッとするのだった。

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