第10話

っていうか、あれ?



…みーくん、あんまり嬉しそうじゃない?



5年ぶりの再会だというのに「遥香?」と言ったっきり、こちらを見ない。




もしかして、みーくんと呼んだことを怒っているのだろうか。




…そうだよね、もう22歳。

いい大人がみーくんはないよね。




「あ、ごめん、みーく……じゃなくて、湊都、くん…?」


「あぁ。湊都でいい。」


「あ、じゃぁ湊都…」


「ん?」


「えっと…」



会話はしているものの、こちらを見ようとせず、ひたすら窓の外を眺めている。




昔と少し違う雰囲気に、言葉が詰まった。




いつも一人でいる私に、お兄ちゃんみたいに優しくしてくれて



ずっと一緒にいてくれた、みーくん…じゃなくて、湊都。




思い出の中の湊都は、私の我儘をたくさん聞いてくれて



一緒に笑ってくれて



怒っているときはなだめてくれて



時には一緒に怒ってくれて



泣いているときは頭をなでてくれて




『大丈夫、俺がずっと傍にいるよ』




いつもそういって、ぎゅっと手をつないでくれていた。

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