第24話:からかい上手な二人組
翌日の軽音サークルでは、紗月と美咲が密かに仕掛けた「逆襲作戦」が幕を開けた。いつものように咲良と光莉が二人を観察してくるのを、今度はこちらが迎え撃つのだ。
「おはよー!」
咲良が元気よく部室に入ってくると、紗月がさっそく作戦を実行に移した。
「おっ、咲良ちゃん。今日も元気だね~。」
紗月がにこやかに話しかけながら、美咲にちらりと目配せをする。美咲は少し緊張しながらも、紗月に続いて口を開いた。
「ねぇ、紗月ちゃん、昨日の夜のこと、まだ誰にも言ってないよね?」
突然の美咲の発言に、咲良は目を丸くした。
「昨日の夜!?何かあったの!?」
咲良がすぐに食いつくと、紗月は口元に手を当ててわざとらしく悩むフリをする。
「ん~、どうしようかなぁ。これ、あんまり他の人に知られたくないんだけど…。」
「えっ、なになに!?気になるから早く教えてよ!」
咲良は机に身を乗り出して、興奮した様子で聞き返す。
一方、美咲は恥ずかしさを押し殺しながら、紗月の言葉に合わせて控えめに微笑んだ。
「紗月ちゃん、あんまりからかわないでよ…。本当にバレたら困るんだから。」
「うわ、怪しい!絶対なんかあったでしょ!」
咲良の興奮はピークに達し、光莉も巻き込まれて二人を取り囲むようにして質問攻めにした。
―――
からかわれる側から、からかう側へ
「え~、もったいぶらないで教えてよ!昨日の夜、何があったの!?」
咲良の問いに、紗月は一瞬だけ真剣な顔を作り、低い声で答えた。
「咲良ちゃん、本当に聞きたい?」
「聞きたいに決まってるでしょ!」
「それじゃあ…これ以上は部外秘ってことで。」
紗月があっさりかわすと、咲良は拍子抜けした顔をする。
「え~!?なんだよそれ!」
美咲も内心のドキドキを隠しながら、小さく笑みを浮かべた。
「私たちのこと、あんまり詮索しても面白いことないよ。」
「いやいや、めっちゃ気になるって!ほら、もっと教えてよ!」
「それなら…咲良ちゃんたちも何か隠し事をしてるんじゃないの?」
紗月が逆に問いかけると、咲良と光莉は一瞬固まった。
「えっ、私たち!?いや、何も隠してないけど?」
「ほんとに~?怪しいなぁ。」
紗月がニヤニヤしながら二人に迫ると、咲良と光莉はたじたじになった。
―――
作戦成功の余韻
その日の帰り道、紗月と美咲はすっかり気を抜いて、笑い合っていた。
「いや~、あの二人、すごい顔してたね!」
紗月が肩を揺らして笑うと、美咲も少しだけ吹き出した。
「こんな風にからかい返せるなんて思わなかったよ。でも、楽しかった。」
「でしょ?たまにはこうやって主導権を握らないとね!」
いつもは振り回される側だった二人が、少しだけ自信を取り戻した瞬間だった。
しかし、そんな二人の背後で、咲良と光莉はひそひそと新たな作戦を練り始めていた――次なる攻撃は、二人をさらなる試練へと追い込むのか!?
________________________________________
次回予告:
咲良たちの「リベンジ」が火蓋を切る!?そして、紗月と美咲の距離がさらに近づくきっかけになる新たなイベントが迫る――次回、「第二十五話:告白ラプソディ」へ続く!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます