第1章

玲央と料理

第1話

「玲央まだか」



「ちょっと待ってー」




今日は、本家から事務所に引っ越す日。




今までの事務所と違って、大きく建て直した、繁華街にある霧島組事務所。




今日からそこの上に住むらしい。




らしいと言うのには、ちゃんとした理由がある。




昨日の夜の話だ。




「ただいま」



「あっおかえりー」




柊哉が仕事から帰ってきたのは10時過ぎだった。




「メシ行くぞ」



「はーい」




相変わらずだけど、柊哉が仕事から帰って来てから、一緒にご飯を食べるのは、大学生になっても変わらない。




私たちの生活は、大学生になり、柊哉が龍神会総長になっても、高校時代と大して変わりは無かった。




柊哉が仕事に行ってる間、何かあれば情報収集で部屋に籠るし、何もなければ、彰人さんや真理ちゃんに料理を教えて貰っている。




新事務所は随分前に完成したけれど、大学に入ってすぐは勉強と家事の両立が出来ないだろうって事で、本家で過ごしていた。




事務所に引っ越せば、料理も家事もするのは私で、掃除や洗濯は問題ないとしても、料理だけは苦手とかそんなレベルじゃなかったから、引っ越す気満々だった柊哉もさすがに折れた。

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