『外伝!フレデリック・ヘンドリック転生記~時代・技術考証や設定などは完全無視です!~』
姜維信繁
時系列 あらすじ
第1話 転生?
1589年2月28日 オランダ アムステルダム
駐オランダ日本大使だった主人公は、6歳のフレデリック・ヘンドリックとして転生。記憶を取り戻すと同時に、ここがパラレルワールドであることに気付く。ネーデルランド17州の統合、カトリックとプロテスタントの共存、アンリ4世の対スペイン宣戦布告など、歴史とは異なる状況に混乱する。衛生状態の悪さに苦しみながらも、兄マウリッツに政治の勉強を願い出る。快適な暮らしを目指し、異世界のオランダで生き抜く決意を固める。
第2話 6歳の幼児の限界
1589年6月14日 オランダ アムステルダム
転生後3ヶ月、フレデリックは市場調査で物価高騰を実感する。穀物価格の高騰に対し、賃金は上がらず庶民は生活苦にあえいでいる。市場でジャガイモを見つけられないフレデリックは、博物学者カロルス・クルシウスを訪ね、ジャガイモが観賞用として栽培されていることを知る。ジャガイモの特性を理解しているクルシウスと共に、フレデリックは兄マウリッツの協力を得て、ネーデルランド全土でのジャガイモ栽培計画を始動させる。
第3話 フレデリックの政治の勉強
1589年8月30日 オランダ アムステルダム
ジャガイモ栽培計画を進めるフレデリックは、執事ヤンからヨーロッパ情勢を学ぶ。イングランドはスペインへの敵対姿勢を強め、フランスはアンリ4世のナントの勅令で国内安定化に向かう。スペインはイギリスに続き、肥前国という東洋の島国にも敗北を喫していた。ポルトガルはセバスティアン1世が存命で、フランスと同盟関係にあるという、史実とは異なる状況にフレデリックは驚く。肥前国の正体を探るため、ポルトガルへの情報収集をヤンに依頼する。
第4話 デン・ハーグと駐ネーデルランドポルトガル大使館
1589年10月10日 デン・ハーグ
フレデリックは駐ネーデルランド・ポルトガル大使マヌエルに面会し、肥前国について情報を得ようとする。マヌエルは、ポルトガルの躍進は肥前国の影響が大きいと語り、鉛筆や秒針付き時計、温度計など、時代をはるかに先取りした技術が肥前国から輸入されていることを明かす。さらに、26年前に沢森政忠という人物、11年前からは小佐々平九郎純正という肥前国王と交流があったという。フレデリックは、歴史の大きな改変に驚きを隠せない。
第5話 いまの肥前国とポルトガル、そしてネーデルランド
1589年11月7日 オランダ アムステルダム
フレデリックはデン・ハーグで得た情報を整理し、肥前国が小佐々純正という人物の元で大日本国の中核となり、広大な領土を支配する大国になっていることを知る。ポルトガルとは強固な同盟を結び、スペインとは戦争状態にあるという。フレデリックは肥前国の急激な発展の背後に転生者の存在を推測し、自らの役割について考えを巡らせる。そして、オランダの未来のために、ポルトガル、肥前国との友好関係構築、富国強兵政策、技術革新、海軍強化、大学設立などを計画する。
第6話 兄貴へ直談判。ジャガイモと運河
1589年12月9日 オランダ デン・ハーグ
フレデリックは兄マウリッツに、ジャガイモ普及、運河建設など9つの提案をする。ジャガイモは試験栽培で成功を収めたものの、聖職者からの反対に遭う。フレデリックは聖書の引用や司教への懐柔策で対応する。運河建設は莫大な費用がかかるが、長期的には経済効果が見込めるとフレデリックは主張する。マウリッツはフレデリックの行動力と現実的な思考に驚きながらも、資金調達について問う。フレデリックは、すぐにお金になる方法を考え付いていると答える。
第7話 1589年のオランダで可能な錬金術
1590年1月14日 オランダ デン・ハーグ
フレデリックは現代の知識で一攫千金を狙い、市場調査を行う。塩、砂糖、香辛料、紙、インク、ガラス、ろうそく、石けん、暖炉など、様々な商品を検討する。塩はリューネブルク産が高級品、砂糖は超高級品であることを知る。しかし、ブラジルでの砂糖の大量生産の噂を聞き、計画変更を迫られる。
第8話 『砂糖と塩』
1590年2月9日 オランダ デン・ハーグ
ブラジル産砂糖の価格暴落の噂に、フレデリックは様々な商品の利益率計算を始める。テンサイ製糖は有望だが時間を要する。塩は流下式塩田で低コスト化可能だが、塩ギルドが課題となり提携を検討。しかし、高品質なポルトガル産精製塩を発見。ポルトガルの高度な技術とオランダの高額関税を推測する。歴史改変でポルトガルが技術革新している可能性に気づき、フレデリックは調査継続を決意。
第9話 『石けんとロウソクとストーブ』
1590年3月12日 オランダ デン・ハーグ
石けん製造について考察するフレデリックは、ニシン漁で大量に取れる魚油に着目。廃棄物も肥料や塩に再利用でき、低コスト化が可能だと気づく。しかし、入浴習慣の無いこの時代に石けんの需要は限定的。そこで、医学部設立による衛生意識の向上と、洗濯用としての需要開拓を思いつく。ロウソクは獣脂と蜜蝋の価格と必需性を考慮し、石けん普及後に着手。ストーブはポルトガルとの価格競争に勝てないと判断し、砂糖、塩、石けん、ロウソクを優先することに決める。
第10話 『兄貴へ直談判②本格始動へ』
1590年4月5日 オランダ デン・ハーグ
砂糖、塩、石けん、ロウソクの生産提案をするフレデリックに対し、兄マウリッツはポルトガルとの関係悪化を懸念。フレデリックは自由競争を主張するも、ポルトガル砂糖貿易の重要性を理解し小規模生産から開始する戦略に修正。塩はギルド提携、石けんはライデン大学医学部研究で需要拡大を図る。フレデリックの肥前国への強い関心にマウリッツは疑念を抱く。
第11話 『オットー・ヘウルニウス』
1590年5月12日 オランダ ライデン
7歳の時、外科医・菊池大輔としての記憶が蘇ったオットー・ヘウルニウス。父の解剖を見ながら医学知識の差に戸惑いながらも、この時代で何かを成し遂げようと決意する。5年後、12歳になったオットーはラテンスクールに通いながら、ある日川で溺れた子供を目撃。前世の知識と経験を活かし、人工呼吸と心臓マッサージで救命する。その場に居合わせたフレデリック・ヘンドリックはオットーの医療行為と日本語に驚き、彼もまた転生者であると確信する。
第12話 『転生者フレデリックと転生者オットー&コンパス・オブ・ディスティニー』
1590年6月19日 オランダ ライデン
フレデリックはオットーを廃屋に連れ込み、お互いの転生者としての素性を明かす。フレデリックは歴史改変の事実と肥前国の存在、そして肥前国にも転生者がいる可能性を語る。二人は歴史のifを考察し、オランダを強く豊かにするために協力することを誓う。秘密基地「コンパス・オブ・ディスティニー」で情報交換をする中で、フレデリックのもとに訪問者が現れる。
第13話 『シャルル・ド・モンモランシー』
1590年6月19日 オランダ ライデン
フレデリックとオットーの前に、モンモランシー家のシャルルが現れる。ジャンを救ったオットーに感謝しつつ、その「術」の正体を探る。シャルルはまた、オットーとフレデリックが転生者であることを見抜き、自身も転生者であると告白する。前世は北海道出身の大学教授だったという。三人は情報交換を行い、オランダの将来について語り合う。オットーはシャルルの年齢に少し落胆するが、シャルルから衝撃的な事実を聞かされる。
第14話 『魔術師裁判』
1590年7月16日 オランダ ライデン
死者蘇生の罪でオットーが魔術師裁判にかけられる。オットーは医術だと主張し、父ヨハネスも擁護するが、血縁関係を理由に証言の信憑性が疑われる。しかし、シャルル親子、そしてフレデリックの説得で駆けつけたマウリッツの介入により、事態は好転。マウリッツはオットーの行為を神の恩寵と称え、ライデン大学での研究課題とすることを宣言。魔女の秤による試練も乗り越え、オットーは無罪放免となる。フレデリックの尽力とマウリッツの政治手腕により、オランダ医学発展の礎が築かれた。
第15話 『儲らない? 三人寄れば文殊の知恵』
1590年8月23日 オランダ ライデン
秘密基地「コンパス・オブ・ディスティニー」に集まったフレデリック、オットー、シャルル。前世の知識を活かしオランダを変革しようと決意を新たにする。フレデリックはジャガイモ栽培、運河網整備、金融制度改革など様々な富国強兵策を提案。シャルルは農業の専門知識で協力する姿勢を見せる。しかし、テンサイの収穫量予測をめぐり、シャルルから思わぬ指摘を受ける。
第16話 『砂糖で儲ける? 石けんで守る? 富と衛生を両立せよ!』
1590年8月23日 オランダ ライデン
テンサイの収穫量予測が甘かったことをシャルルに指摘され、フレデリックは落胆。再計算の結果、利益は大幅に減少する。しかし、シャルルは品種改良と生産量増加に協力すると約束。オットーも現状のテンサイ栽培でも利益は出せると励ます。さらにオットーは、石けんによる感染症予防、特にペスト対策の重要性を説く。フレデリックは石けんの普及と衛生環境改善の必要性を理解し、塩とロウソクで資金を稼ぎながら、長期的な視野で取り組むことを決意する。
第17話 『計算違いの商会創設記~現実は甘くない~』
1590年9月19日 オランダ ライデン
フレデリック、オットー、シャルルは「暁の方舟商会」を設立。フレデリックは塩の生産に着手するも、輸送費や度量衡の誤りで計算違いが発覚。揚水ポンプを作成し、生産量とコストを算出するが、利益は想定より低い。石けん製造では魚油のコストが高くつき断念。砂糖も思うように利益が出ない現状に、フレデリックはヒマワリ油に着目する。
第18話 『世の中そんなに甘くない』
1590年10月19日 オランダ ライデン
シャルル考案の五種類の作物を組み合わせた輪作農法を開始。フレデリックはテンサイ栽培の効率化に成功するも、ヒマワリ油からの石けん・ロウソク製造は難航。ひまわり油は照明用として販売することに。しかし、予想外に塩の価格が高く、大きな利益が見込めることが判明。砂糖、石けん、ロウソクの利益計算に誤りがあったことに気づき、フレデリックは落胆する。
第19話 『10年で産業革命』
1590年11月16日 オランダ ライデン
フレデリックは塩、砂糖、石けんの販売価格と利益率を再計算。塩は高収益、砂糖はポルトガルとの競争が課題、石けんは普及目的で低価格販売。ロウソク製造は技術的に断念。フレデリックは10年で産業革命を起こす計画を提案し、シャルルとオットーは驚愕。肥前国の例を挙げ、技術革新の必要性を訴える。三人は精密測定器開発から鉄道敷設までのロードマップを作成するが、資金不足が大きな壁となる。シャルルが双子の娘シャルロットを連れてくる。
第20話 『某大手銀行史上初の女性頭取、転生す』
1590年11月16日 オランダ ライデン
シャルルが連れてきた娘・シャルロットも転生者で、前世は大手銀行頭取だったことが判明。フレデリックたちは、異なる専門分野の転生者が集まった奇跡に驚き、この世界での使命について考えを巡らせる。オットーの提案で、各分野の専門用語を使った告知で他の転生者を探す計画が始まる。新生「コンパス・オブ・ディスティニー」は、資金確保、人材募集、技術開発のロードマップを作成し、それぞれの目標に向けて動き出す。
第21話 『測れるものだけが改良できる』
1590年12月12日 オランダ ライデン
産業革命実現に向け、フレデリックはまず度量衡の統一と精密測定器の開発に着手。地域差のある単位系では正確な部品製作が不可能なため、基準作りが急務だった。そこにライデン大学教授ルドルフ・スネルと、その息子で転生者のウィレブロルド・スネルが現れる。ウィルは天体観測や振り子の等時性を利用した精密測定器開発の提案を行い、フレデリックは彼を「コンパス・オブ・ディスティニー」に招き入れる。
第22話 『振り子が刻む新時代』
1591年1月7日 オランダ ライデン
フレデリックとウィルは、精密な秒の測定を目指し、子午線上に簡易視準器を設置。しかし、より高い精度を実現するためには、時計職人の技術が必要だと気づく。二人はライデンの時計職人ギルドに協力を求めるが、伝統的な技術を守る職人たちからは反発を受ける。アムステルダムの本部でも同様の反応だったが、フレデリックの言葉に感銘を受けた若手職人ヘンドリックが、秘密裏に協力してくれることに。フレデリックとウィル、そして協力者たちの挑戦が始まる。
第23話 『密かなる協力者たち』
1591年1月26日 アムステルダム
フレデリックとウィルは、ヘンドリックの秘密工房で職人たちと協力し、精密な目盛り円盤の製作を進める。ノニウス目盛りの原理を導入することで、高い精度を実現できる見込みが立つ。さらに、眼鏡職人のアドリアンも加わり、高品質なレンズ製作と光学機器開発が始まる。拡大観察装置の試作品が完成し、望遠鏡開発も進展。しかし、ギルドの監視の目が厳しくなり、秘密の協力関係が危険にさらされる。
第24話 『五人の技術者、それぞれの戦場で』
1591年2月19日 ライデン
フレデリック、オットー、シャルル、シャルロット、ウィルの5人はそれぞれの分野で活動。ウィルは精密な星図作成で航海術の向上に貢献、シャルルは領地で科学的農法の実証実験、シャルロットは複式簿記や共同出資といった新しい商業システムの構築を試みる。しかし、いずれも保守的な勢力からの反発に直面。5人は秘密基地に集まり、情報交換と相互協力を誓い合う。フレデリックはメンバーに秘密の暗号表を配布し、今後の情報伝達手段を確立した。
第25話 『五つの歯車がかみ合い始める』
1591年3月15日 ライデン
コンパス会議でフレデリックは、ギルドとの対立を避けるため、共存共栄の道を探るべきだと提案。シャルルも緩やかな変革を支持する。フレデリックは完成したメートル原器をマウリッツに披露。マウリッツはフレデリックの計画と秘密の協力関係を知り、オラニエ家私設の研究機関設立を提案。シャルロットは「暁の方舟商会」の出資者集めの説明会を開催。革新的な投資スキームを提示し、商人たちの関心を集める。それぞれが異なる分野で活動しながら、五人の歯車が噛み合い始める。
第26話 『オラニエアカデミーの誕生』
1591年4月15日 オランダ ライデン~アムステルダム間
マウリッツとフレデリックは、ライデンとアムステルダムの中間に位置するウィレム公の旧領地に、オラニエアカデミーを設立することを決定。機能性を重視した設計を希望するフレデリックに、マウリッツは感心する。アカデミー設立には議会や大学の承認が必要となるが、フレデリックはコンパスの仲間たちの協力を得て、問題解決を図る。コンパス会議では、アカデミー設立の報告と各分野の進捗状況が共有され、今後の展望が語られた。
第27話 『蒸気機関計画始動』
1591年5月3日(天正19年3月10日)~1591年6月10日(天正19年4月19日)
ウィルが高性能な望遠鏡を完成させる一方、オラニエアカデミーの建設地では、転生者である鉄鋼技術者ハインリヒがフレデリックと合流する。アカデミーの開所式後、集った転生者たちは産業革命の実現には莫大な資金が必要だという課題に直面。投資家を惹きつけるため、半年以内の蒸気機関開発と実演を計画し、それぞれの専門知識を結集して壮大なプロジェクトを本格的に始動させる。
第28話 『投資家たちの驚愕』
1591年8月15日(天正19年6月26日)
投資家ホーフトから10万ギルダーの投資と引き換えに、新会社の経営権と独占販売権を要求される。資金不足と技術流出のリスクで揺れる中、シャルロットが交渉案を提示。ホーフトに筆頭株主としての利益を約束する一方、経営と技術の主導権は自分たちが確保し、販売先も限定するという条件で交渉に臨むことを決意する。
第29話 『10万ギルダーの選択』
1591年8月15日(天正19年6月26日)
投資家ホーフトから10万ギルダーと引き換えに、新会社の経営権と独占販売権という厳しい条件を突きつけられる。資金不足と技術流出のリスクで意見が対立する中、財務責任者のシャルロットが交渉案を提示。ホーフトに筆頭株主としての利益を約束しつつ、取締役会の過半数確保や技術開発の決定権、条件付きの販売権など、事業の主導権は自分たちが握るという巧みな戦略で、この難局を乗り切るべく交渉に臨むことを決意する。
第30話 『金融革命~オランダに現れた銀行と証券取引所~』
1591年8月15日(天正19年6月26日)
フレデリックたちはホーフトとの交渉に臨む。シャルロットは、アカデミーが提供する「技術」と「信用」を「無形の資本」と定義し、それらを元に経営の主導権を確保するという斬新な提案でホーフトを説得、10万ギルダーの投資契約を勝ち取る。しかし、目標額にはまだ20万ギルダー足りない。そこでシャルロットは、アムステルダムに中央銀行と証券取引所を設立し、新会社を上場させて広く資金を募るという、時代を先取りした金融革命計画を打ち出すのだった。
第31話 『国家と資本』
1591年8月18日(天正19年6月29日)~1591年11月1日
フレデリックとシャルロットは、総督マウリッツに中央銀行と証券取引所の設立という壮大な金融革命計画を提案し、国家戦略上の重要性を説いて裁可を得る。次にアムステルダム市長ホーフトも味方につけ、国家と大都市の強力な後ろ盾を得て計画を断行。新設されたアムステルダム証券取引所に『オラニエ蒸気機械会社』を上場させると注文が殺到し、目標を大幅に上回る20万ギルダーの資金調達に成功。ついに製鉄革命への道が拓かれた。
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