第11話 毒を喰わらば皿まで(物理)

「おなかが空きましたわー!」

「ソウデスカ。」


前回のループでセリィは処刑の日を越える事ができた。が、誰にも見つけてもらえず餓死したのだった。死への恐怖や畏怖が風船のように軽くなってるセリィ。


だが、餓死は経験してもお腹すいたが引き継がれる訳ではないので、結局普通にご飯を食べた。


そしてセリィにある事が思いついた。

(今まで全く違うことをして気付きませんでしたが……確かめてみるしかないですわ。)


→→→魔法研究所→→→

「刻戻りについて聞きたいの。」

「刻戻り……その口調だと、刻戻りを経験されておりますな。」

話が早いお偉いさんの魔法使い。

「これから起こることの結果を変えられるんですよね?…アティリアのロッカーを少し焦がそうとしたら学校が燃えてしまったので、今度は中に毒を入れて毒状態にするのよ!」


アティリアに嫌がらせすることから離れられないのかいん。


「そこで…毒を用意して貰おうと思って。」

「そんな事に毒は用意出来ませんよ。」


セリィは近くにあったコップ(によくにたビーカー)に注いであったコーヒー(っぽい飲み物)を飲み干した。

「あ、それ毒です。」

「なんでこんなとこに毒があるんですかー!グハッ!」

「用意しろって言ったにはセリィ様ですよ…」


セリィは、実験用に置いてあった猛毒をごくごく飲んで死んでしまった!



(こんな…早々に死ぬなんて……今度はこれを飲まないように…すれ)

<<<<<<<<<<<<<

ループ回数がよくわからなくなった。

多分15回目。


セリィは目を覚まし、ゆっくりと起き上がる。いつものようにメイドが塩対応で挨拶する。

(さっきは手元にあったコーヒー(ではありません)を飲んで死んだのね…次は飲まないようにして話を聞きにいきましょう。全く本題に入ってませんわ。……えっと何を聞くんでしたっけ。

… … ……刻戻り……バタフライエフェクト(正解に近いのに音感だけで言ってるので全く気付いていない)…うーん。迷路で言うなら違う道を選ぶ…ゲームで言うなら選択肢を変える…)

ファンタジーにそぐわない文字が出たような気がしますが気のせいでしょう。


着替えてドアを開けようとしてふとメイドに聞いた。

「ドアを開けたらいきなりナイフが飛んできて頭に突き刺さるとか…無いですよね?」

「無いですが…」

そうよね!と言ってセリィは再び魔法研究所に赴いた。



「刻戻りについて聞きたいんですの。」

「刻戻り……その口調だと、刻戻りを経験されておりますな。」

 うん、前回と全く同じこと言ってる。

机の上に置いてあったビーカーを指差し

「私はこれを飲んで死んだわ。」

「姫様らしいですが、ここにあるものに迂闊に手を触れたり飲んではいけませんよ。」


お偉い魔法使いが差し出した紅茶を見る。

「今までやってきた事の逆をすれば死なないのね…。」

魔法使いが突然の来訪者セリィのせいで片付いてなかった、机の上を片付けてる。

「刻戻りが無かったら私は…何度もやり直してきっとこの先に尊い答えがあるのかしら…」

 メルヘン脳、考え方がハッピーエンド。

手元にあったスプーンで砂糖(とは言ってない)を救い、コーヒーに入れかき混ぜる。

「机が散らかっていて申し訳ない。発掘された古代の陶器の成分を調べるためにカケラを削って、調査してたんですがどうもその陶器というのが謀殺用で陶器自体に凄まじい毒がーあーあーあー」

後ろを向いていた魔法使いが声を上げる。

「迂闊に触ったり飲んだらダメって言ったのにー」

口から血を流して倒れているセリィに姿があった。


(ここの部屋で飲み食いしない)


今回のループで得た教訓は、小さい子でもわかるようなお約束だった。









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