第3話 真珠湾攻撃①&AL救出作戦

攻撃の30分前戦艦 長門艦橋


「さぁ、宣戦布告の頃合いかな」

山本はぽつんと呟いた。

そんなボケっとしていると、急に艦内が騒がしくなってきた。

すると、山本を呼ぶ声があった。山本が「なんだ?」と返事をすると、相手は、

「帝国政府、米国に宣戦布告したとのことです!」

といった。山本は、いよいよか...と、胸を膨らましながらも、なんだが複雑な気持ちになっていた...


また時間をさかのぼって攻撃開始から、30分後の瑞鳳艦橋

瑞鳳の艦長 飯田は、艦内放送による作戦を下した。

「我々は、これより、AL救出作戦及び、脱出作戦を始動する!艦橋乗組員及び大尉以上のものは、作戦会議室へ集まれ!!」


作戦会議室のボードの前には飯田と参謀総長 飯塚が立っていた。そして、しばらくの沈黙の後、飯塚が口を開いた。

「今回の作戦の概要はあくまでも、AL部隊の救出及びAL海域の離脱です。戦うことではないということは先に承知しておいてください」

皆が、戦わないのか...という顔をしていた。

「それでは、作戦を説明します。」

そう飯塚が言うと、部屋が暗くなり、ボードにAL海域の地図が映し出された。

「まず、瑞鳳による索敵で、敵艦隊を補足します。それから、榛名による艦砲射撃及び水雷戦隊の雷撃で、敵を足止めします。その間に瑞鳳、那智、鳥海、AL艦隊の残存艦で尾鈴を護衛。そのまま、艦隊は離脱。というわけです」

飯塚が言い終わると、皆がやってやろうという顔をしていた。


その後すぐに作戦は移行された。順調に作戦は進み、海域の離脱に成功した。みなが安堵していた。

しかし、次の瞬間そんな空気をぶち壊す言葉が艦橋に響いた。

「一時の方向に艦影あり!!敵機動部隊です!!」

まさかの、相手はヨークタウン級空母を主力とする米太平洋艦隊主力機動部隊であった。しかも、運悪く帰路の途中にいたのだ。飯田が頭を抱えた。


真珠湾 米海軍基地

赤城第一次攻撃隊 九七式艦攻

「攻撃はじめ!!」

そんな攻撃と共に真珠湾に攻撃隊が殺到した。もちろん、敵機の攻撃もあったが制空隊を前にして攻撃隊に近寄れなかった。

そんな中攻撃隊隊長 淵田は、

「母艦に打電!トラ!・トラ!・トラ!や!!」


空母赤城

「攻撃隊隊長機 から打電!『トラ!・トラ!・トラ!』です!!」

艦内に歓喜の声があふれる。

これには、高山も

「やったか...」

と言っていた。


なんだかんだで一番的海軍基地にダメージを与えたのは、艦爆隊であった。

その中でも奮闘していたのが後に、爆撃の神様と言われた、河野少尉である。

河野少尉は、ドックは勿論のこと、石油貯蔵施設などを破壊し、艦が復活しないようにしたのだ。これで少しだけでも米海軍の行動を遅らせることが出来る。

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