三日目・デメリット分析

 朝多マヤはリスナーからある程度、具体的な意見などを貰い、自分なりに考えてみる。

 意見を募ったところ、配信しながら勉強するという意見とそもそも、しないという二極化された選択がほぼ、多かった。

 ここで考えたいのは方向性である。勉強をしないというのも確かに一つの選択だが、そう言ったものは可視化された単位という数字に出てしまうだろう。優先順位としてはなかなか魅力的な答えのようにも思うが将来的なビジョンもないまま、その選択を選ぶのは避けたい。

 何よりもいまの水準を満たした学問を手放すのは些か問題が生じる。

 次に配信をしながら勉強をするという提案を貰ったが、勉強するキャパシティーと配信しながらコメントを読むトーク力が必須となってくる。

 その場合、勉学に関する記憶して学ぶというキャパシティーに支障が出て、学習効果も半減してしまう可能性もあるだろう。結論から言ってしまうと勉学と配信の同時進行の両立はマルチタスクの極めて特化した人間でないとデメリット部分の方が目立つという結論に朝多マヤは至る。

 逆に言えば、そう言った行いをマヤくらいの歳の学生が可能だとも言い難い。堅実に事を進めるのなら計画性と分別の明確さが必須となって来るだろうと朝多マヤはある程度、比較的同世代を名乗るリスナー達の言葉を聞きながら分析する。

 まずは出来るだけ手堅く如何に計画を持って配信と勉学を両立出来るかや時間的な面での自己管理などが必須となって来るだろう。

 そう言った意味では今回の質問をした事で明確に同時進行での勉学と配信の両立ではなく、分別をつけて計画的に時間効率した方が朝多マヤの場合は優位に時間管理を行いやすいと悟る。あくまでも目安だが、朝多マヤはある程度、計画的分析の出来るタイプである両立化した場合の効率的不具合についても視野に入れる必要があるのは必然だろう。

 それを瞬時に分析してシミュレーションをして出来るだけデメリット部分を明確化し、戦略的な工夫か可能の是非が出来るか否かを判断出来る程、朝多マヤは頭の回転などが通常の人間よりも素早かった。

 本来ならば、この判断が可能となるにはある程度の年月と経験が必要になるが、彼女はその過程的な実質の条件をシミュレーション過程のみでリスクを割り出したのである。

 この時点で朝多マヤの思考が通常の学生が配信するのとは異なる視点を持っている事を踏まえて欲しい。


 因みに同じライバーで彼女クラスの頭の回転速度のライバーは滅多にいないだろう。

 それだけ、朝多マヤの考え方が通常の学生のライバーよりも達観して大人びて見えるのだ。

 計画的であり、分析力も高く、どこまでも知識に貪欲だからこそ、朝多マヤのような知識に貪欲で特異な怪物が産まれたのである。


 朝多マヤは配信では「成る程」と納得する素振りは見せるが分析結果に関しては話す事はせず、次の配信の計画に練りながら配信用のメモ帳に分析した結論とデータを出力するのであった。

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