第17話 ドライブスルー

「腹減ったなぁ」

残業で帰りが遅くなった俺は、ファーストフードのドライブスルーで飯を買って帰ることにした

「いらっしゃいませ。

ご注文をどうぞ」

スピーカーから店員の声が聞こえた

「えーと、テリヤキバーガーとチーズバーガー単品で、あとホットコーヒーね」

マイクに向かって注文した

「繰り返します。

テリヤキバーガーとチーズバーガーを単品で、あとホットコーヒーとポテトですね」

「いやいや、ポテトは頼んでないよ」

「申し訳ありません。

もう一度、ご注文よろしいですか」

「テリヤキバーガーとチーズバーガーとホットコーヒー、以上」

俺は疲れと空腹で少しイライラしていた

「かしこまりました。

テリヤキバーガーとチーズバーガーとホットコーヒーとポテトでございますね」

「だから、違うっていってるだろ!

ポテトなんか頼んでないよ!」

俺は声を荒げた

「申し訳ございません」

「もういいや、キャンセルで!」

俺は後ろに後続車がいない事を確認して、バックでドライブスルーから離脱した

「なんなんだよ、ふざけてんのか!あの店員は」

俺はイラついていたが、次の瞬間背筋が凍った

助手席に何かいる

運転中の俺は、怖くて横目でチラッとしか確認できないが、助手席に女が乗っている

痩せこけた青白い顔が俺に近づき言った


「……ポ……テ……ト………」


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