たどり着いた場所は?(その②)



分かれ道選んで歩いて数分後…

続く道もなんだか下り坂気味…

多少なりとも気分は楽になってくる…

モタモタ歩いていくうちに?

何故か暗闇が薄闇に変わり…

獣道も人の手で作られた丸太階段に変わる。

手摺まで取り付けられてあるところを見ると元は遊歩道か林道だったのか…?

ただただ時間が経過してるらしく

手摺はサビが生え階段はいたるところ折れていたり無くなっていたりで危ない。


でもまぁ…

なんとか闇は抜けられたからいいか…(^_^;)


段差やら雑草の茂みに妨害されながらも

終わりが近い道を歩いてく…


少し前方に…?

木々の隙間から灯りが見えた。

灯りを見た途端早足になる俺…

段差を飛び越え獣道から出る。

たどり着いた場所は車一台分くらいは通れる林道みたいなところ。


この道?

ホテル前の道路と同じ…?

砕石(さいせき)を撒いて作った道。


「ホテルからコノ道へと繋がってたのか?」

(内心、最初からこの道通れば良かったと

自問自答するバカな俺( ̄▽ ̄;)


山道には不釣り合いな常夜灯の下に道案内標識が敷設されていた。


キリミネシマ遊歩道

【キリミネ湖】迄おおよそ1KM


さっき見た分かれ道の案内板と同じもの。

湖に行きたい人はここから丸太階段を登って森林道へ行くのか(^_^;)?

あのヒドイ道を観光客が歩かされるなんてかわいそうだと内心思う。

(俺はモウ二度と歩かん、帰りは別の道を行く…(-_-メ)

山道沿いに電柱が間隔おいて突っ立っていた…

今いる場所より山の上の方角へ電柱は立ってないから…

コノ電柱を追っていけば良いだろ?

無意味に周囲見渡してから山道下っていく俺…

道路サイドの木々が森の中より鬱蒼と映えて見える。

杉の木・・ヒノキ・・カラマツ・・深い影を落としてた。

怖い絵本の挿し絵のような…

それを見て怖じけ気味の俺を知る…

だが此処まで来た以上今さら引き返す気にもなれん…。

(アノ暗い獣道確かに近道かもしれんが歩いて戻るのめんどくさいし怖いし…(^_^;)

ライトの光が若干落ちてきたような?

電池の予備は持ってない…そもそも従業員控室に無かったからな。

周りが薄闇だから何とかなるなるだろうと…軽く考える俺。


【マキさん…】


そう言えばなんかヤッパリこの名前引っかかる?

ナンカ印象ある名前?

聞いたことも見たこともない名前なんだけどな…

知ってるはずだと…?

憶えもない…

全くない・・無い・・ナイ・・無い・・ナイ・・無い・・ナイ!!

頭の中の記憶隅々まで探してはみたけれど…?

その名前に該当する人物の顔が出てこなかった。

忘れているはずだと思う…(・・??

でもそういうのってふとしたコトで思い出すもの。

まぁそれでもデータが出てこないなら俺が異常か?ただ単にデータ無いのか?

知り合いなら面倒なことはない…


知らない部屋に行ってぶつぶつ俺に文句言われても困る…


俺はお前さんのカギをわざわざ不気味な道を通ってまでして届けに来た( ̄▽ ̄)💦


そう話せば取りあえず納得するだろう…

納得すりゃいいがね…?

 

それからさらに薄闇の中歩き続けてたら…

山道も平たんになってきた…

行く道向こうに常夜灯が一つ…明かりを灯してた。

JOKERの煙吹かしながら明かり目指して歩いてくと…?

山道の左寄りになんか標識みたいなものが見えてくる…

ライトのあかりを当ててみた。


【 ⇦グロワール山荘森山地区

    此処を左折    】


パシリ仕事も終わりが見えてきた・・・


しゃがみ込み吸い殻を砕石に隠す・・・


立ち上がった瞬間なんか違和感・・・


今まで聞こえなかった効果音が聞こえて・・・


梟の声・・・虫の声・・・葉っぱが擦れる音・・・


どっかから聞こえてくる木の枝折れる音とか・・・


俺の収音機能が壊れていたのか? 

同時になんだか足の疲れ・・ジャリジャリした砕石の感触も付随・・・

風が吹いてる気配や外気温、山の香(オゾン?)までは感じ取れない・・・

季節感からして夏だと言うのは分かってるから?

蒸し暑い・・(>_<)の、だけはやめてもらいたい・・・

( あと、蚊も蠅も要らないな・・・ )


・・・それから・・・


道を左折してから2分くらい経って・・・?


右手側、樹木のカーテンの向こうに・・・

最初の山荘が見えてきた。

見た目普通の家みたいな?でもちょっと価値有りそうな物件・・・

薄闇と防犯灯の明かりの中にボーっと浮かんでるシルエット・・・

敷地内に入る道の前にポストがひとつ・・・


【 グロワール① 】


①か( ̄▽ ̄;)

取り敢えずこの家じゃないこと間違いない。

・・・・ということは?

基本⑥は一番奥の家・・・

(山荘の敷地間隔が狭い方がうれしい)


まぁしゃぁない歩くか・・・

最後までパシりだな俺( ̄▽ ̄;)💦


道に戻って奥の方へ向かう・・・


そして・・・


より一層鬱蒼寄りした森をバックに最後の物件見えてきた。


アレ( ̄▽ ̄;)?


デンキ(灯り)が煌々と点いてる・・


あらためてポストを確認してみると・・・?


 【 compile Ⅵ 】


なんだこれは( ̄▽ ̄)💦?

ここまで来て場所がちがう・・・?( ;∀;)?

ハタと気付きポケットに手を突っ込む・・


あれ・・・💦

カギが無い・・・( ・∀・)💦

その代わりにメモ紙切れの感触・・・

引っ張り出して見ると?


【ようこそ、ここが終点よ・・・アナタを今から

修正してあげるから覚悟しなさい・・・(^_^〆)】


「何だコレは・・・(;・∀・)


紙切れ眺めている俺の耳にナンカ気配音。

顔上げて音のした方見てみると・・・?

山荘のドアが開いていて誰かの影が見えた。


 「 かわらさ~ん こっちこっち!! 」


聞き覚えのある声が聞こえて・・・


 「 おまえ!! ひょっとしてマルヤマか!! ( ̄▽ ̄)💦? 」


そうですこっち・・・!!」と、丸山らしい男の影が玄関口で手招きしてた

大柄で太り気味の影からしておそらく本人だろう・・・

ドアに近づいていくと果たしてしばらく会ってなかった顔と対面した。

 「 久しいですね 先輩 ( ̄▽ ̄)💦 」

相変わらずの愛想笑いは変わらんなコヤツ(^_^;)

何故か丸山も俺とおんなじユニフォーム・・・

しかも、何故何故か白衣まで着て俺を出迎えた。

 「 なんでお前 こんな所で (・。・; ? 」

俺が言い終わらないうちに・・・

丸山の背後より・・・

ドコかで見覚えある顔の女がいきなり出てきて開口いちばんに・・・

 

【アナタ何回削除したのよ!!(-_-メ)!!】


!!俺の顔をいきなり平手打ちした!!

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