第14話

「――レオン様が"特別な力"を持っているですって?」


セシリアは王宮の庭園で侍女たちと紅茶を楽しんでいたが、イリスの研究結果を耳にした瞬間、手にしていたティーカップを危うく落としそうになった。


「ええ。イリス様がそうおっしゃっていました。」


「魔力が測定不能だっただけでなく、どんな魔法にも適応できる可能性があるとか……。」


侍女たちはひそひそと噂を交わしていたが、セシリアは驚きとともに確信を深めていた。


(やはり……レオン様はただの村人ではないのね。)


これまでの出来事を思い返す。


――初めて出会った時の、あの謙虚で飾らない態度。

――試験で見せた意外な力と、鋭い観察眼。

――騎士団の副団長ガイルに認められるほどの実力。


(こんなに素晴らしい方が、ただの村人のはずがありませんわ!)


セシリアの瞳がきらきらと輝く。


「……決めました。」


「セシリア様?」


「レオン様は、やはり私が支えなければなりません!」


立ち上がり、勢いよく宣言する王女に、侍女たちは顔を見合わせた。


「ですが、レオン様はご自身を"普通の村人"だと……。」


「それが彼の良いところなのですわ。」


セシリアは手を胸に当て、心の中で誓う。


(私は王女として、そしてひとりの女性として……レオン様のお力になりたい!)



同時刻、レオンの部屋


「……クシュンッ!」


「ん? 風邪でもひいたの?」


イリスが不思議そうに僕を見つめる。


「いや……なんか悪寒がしたんだけど……。」


(まさか、また誰かに誤解されてるんじゃ……?)


こうして、僕の知らないところで、さらに誤解が広がっていくのだった――。




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セシリアside表記をする必要がないと思いそのまま投稿しました。

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