親友がボクと好きな子を転生させてくれました♪ 〜新しい世界で優雅で楽しい人生を送りたいと思います。

🥮ドラヤキとりんご🍎 \ENW\KKG

第1章

第1話 紗奈の学園生活

「紗奈!おはよう」

 

 なんとも言えない、中学生生活、平和な日常が今日も始まる。でも、勉強はめっちゃ難しい。


「見てみて紗奈!スカート可愛くない!?」


 なんで、こんなにみんなスカート履いてるん?スラックスのほうが動きやすいだろ。


「はぁ」

「どした?今日の紗奈は元気無いねぇ?」

「ちょ。そんな事無いって!雪花が元気ありすぎるだけでしょ?」

「あー…ま・さ・か☆」

「な、何?」

「爽介の事考えてるのぉー?」

「あ、大きな声出すなって!雪花の馬鹿!」


 まあ、まさに今、僕…紗奈は爽介のことを片思いしている。


「まーね!応援してるからぁ?」

「ありがとうございますね」

「まったく、紗奈は冷たいんだから」

「ごめんねぇー」


 もうすぐ授業が始まるなぁ。

 僕はロッカーに行く。


ードンッ。


 あ、すみません。肩当たっちゃいました。


「あ、ごめんね、紗奈」


 わ、わわ。爽介!?


「い、いや。大丈夫!」

「あ、あと。ちょっと邪魔」

「は、はいー。すみません。ごめんなさい。ごめんなさい」

「許さない☆?」


 わー、イケメンすぎー!


「はっ」

「ん?どした?固まってたけど」

「いや、何でも無い」


 危ない。危ない。流石に爽介の前では、石にはなれない。


「本当かぁー?」

「ガチだって。顔近づけてくんなし」


 恥ずかしいから。やめろ。


「あ、スイマセン」


 はあ。

 僕は、雪名のもとへ駆け寄る。


「えぇー?なんで帰ってきちゃったのぉ?いい感じだったじゃんかぁ」

「うるさいな。タイミングってもんがあるだろ。バァーカ!」

「うわっ。酷!雪花ちゃん。心傷ついちゃったよ?」

「こっちのほうが……」

「へいへい。お二人さん醜い争いなんかやめんさい」

「「は?お前に関係ないだろ!?」」

「あ、ごめん。そんなつもりは……」

「あ、いや、大丈夫。こっちこそごめんねぇ。雷飛」


 こいつの名前は雷飛。爽介の一番の親友。


「僕は大丈夫。てゆうか、なんでまた雪花と紗奈は言い争いしてんの?」

「しょうがないじゃん!私達そういう仲なんだから!」

「なかいいですネー」


 棒読みはやめろ。


「はぁ。今日も早く学校終わんないかなぁ」

「紗奈は、いつもそれしか言ってないでしょ。本当、休みの日が好きなんだね」

「皆とは遊びたいけどね☆」



〜昼休み〜


 ふぅ。本でも読むか。

 僕は、お気に入りの場所に行く。そこは日当たりもちょうど良くて、静かなところ。そう、あんまり人が通らない階段である。


「ここが一番ー!!」


 僕は図書館で「光っている」ように見えた本を借りてきた。題名は


「私は今、一番の幸せ者です」


 こんなん、小学生が読むものか……。でも、本にしてはおかしいところがある。作者名が書いていないこと、絵が独特すぎること。


「でも、面白そうだな」


 昼休みは1時間。たっぷりあるので全部読み終わった。


「なーに読んでるんだ?紗奈」

「ん?」

「だーから、何読んでんだっていうんだよ」

「わあっ」

 僕はとっさに顔を隠す。

「はあ?何、隠してるの?同じクラスでいつも見てるだろーが」

「あ、なーんだ。爽介か。読書の邪魔をすんなよ!」

「まーた、読書。優等生だねぇ?」

「あ?今日習字で手を真っ黒にしていた爽介君。なにか御用かな?」

「っ!いやいや、紗奈も汚れてたでしょ?」

「は?どこが?」

「心」

「あのねぇ?そしたら、君はどうなっちゃうのかなぁ?」

「水みたいな心!」

「ま、そう思ってるんなら良いんじゃない?」

「さいならぁー」

「あ、逃げんな!爽介!」


 やばい、やばい、やばいぃぃぃ。こんな話して良いんですか!?

 照れている僕をそっと鋭い目で見つめている人がいることを僕はわからなかった。



ーキーンコーンカーンコーン。


「よっしゃぁぁぁ。学校終わったぜ!」

「紗奈。暴れすぎぃ」


 僕は今、友達の雪花と学校から帰っている。


「あれっれー?紗奈は爽介のことが好きなんじゃないんだっけぇー?学校しか会えないんでしょぉー?」

「もう、雪花!やめてよ。これで何回目!?いるかも知れないじゃん!」

「爽介はイケメンだよねぇ。性格もいいしぃ?」

「まーね!」


 僕は知っている。多分…雪花も爽介のことを好きってことを。でも、僕は親友だと思ってる。あっちはどうかわからないけど……。


「もしかしてさ……雪花、爽介のこと好き?」

「っ!」


 あ、図星だった。いきなり聞いちゃってごめん。


「あ、ごめん」

「ごめんじゃないよ!あと、なんでそんなに小さい声で言うの?紗奈はなんでいきなり当てるの!?こっちはあんたのために頑張ってるの!言っておくけど爽介は、爽介は、紗奈のことが好きなんだよっ!許さない絶対に許さない!」


 え?なんか、めっちゃ性格が変わったんですけど?どうしたんだよ。


「え?あ、大丈夫?」

「大丈夫なわけ無いじゃん!紗奈は羨ましいなぁ?」


 怖いって。そして人格変わりすぎて草。

 そしてそのまま雪花は距離を取って突進してくる。


「え、ちょ何をするの?」

「決まってるじゃん。を消すのよ」

「ふぇ?」


ードンッ。


 フワッっと宙に舞う気がした。そのまま僕は道路に飛び出した。


ープー。


 …トラックか?ああ、死ぬんか。もうちょっと楽しみたかったなぁ……。


「紗奈!バイバイ!」

「っ!」


 最後の最後までムカつく。いきなり態度を変えて、もう紗奈はいなくなったから♪ってウキウキしてるんじゃねーよ!親友じゃなかったのか。


「紗奈!危ない!」


 真横から誰かが飛び出してきた。


ーキィィィ。ドンッ。


 鈍い音。体が思うように動かない。痛い。苦しい。自分から生暖かい液体が流れる。視線をずらすと爽介がいた。


「……え?」

「………」


 爽介は目を開けなかった。

「っ!?なんで!なんで紗奈だけ!みんなに…好かれるのぉぉぉ!?」


 雪花の悲鳴が聞こえる。


「……うるさいなぁ。」


お前のせいだろ。自業自得だよ。最後ぐらいゆっくりさ、寝させてよ。死ぬんだから。


「……おやすみ」


 そうして僕は二度と開けられない目を閉じた。


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はじめまして!ドラヤキとりんごです。

この小説を読んでいただき、本当に感謝しかないです。初めて長編を書いているのですが、やっぱり、難しいです......。

けれど、沢山の人が応援してくれるので、頑張っています!


これからもよろしくお願いします!

楽しんで読んでいただければ幸いです!

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