会話について

 今、Xなどでは商業作家さんの意見も聞けるので大変いい時代だと思う。


 で、会話について。

 プロは嫌うんですね、編集者も嫌います。理由は日常会話と小説の会話は違うからということで整理しようとします。


 でもね、ダメなわけではない。


 山田太一氏はこういうセリフが多い。演じる方からすれば、簡単な日常会話なのに、セリフと間、相手の呼吸も必要だから大変。

「昨日ね」

「うん」

「お酒飲みに行ったのよ」

「誰と?」

「一人でよ」

「誘ってくれれば」

「遅かったから。でも」


 橋田壽賀子氏はこんな感じ。氏はテレビにかじりついて観てなくてもわかるようにとの考えで、こういうもっと長いセリフを書く。


「昨日、一人で飲みに行ったの。誘おうと思ったんだけど遅かったし。でも」


 どちらも必要でシーンによって必要な方を使いわけられればいい。


 ちなみに、

「昨日ね」彼女は話した。「一人で飲みに行ったのよね。誘おうと思ったんだけど」

 遅かったのでやめたと。

「でも」


 会話会話と続くところで、地の文に入れ込むことがある。翻訳ものに見かけられる。ラノベやネット小説では、とんでもなく嫌われる。

 読みにくいらしい。


 おわり




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