キャラの名前
せっかく魅力的なキャラなのに名前で損をしている作品が多い気がする。作者が思い入れがあるのはわかるし、かっこいい、かわいい名前をつけたいのもわかる。でもかっこいいやかわいいはストーリーで語ればいいと思う。
『葬送のフリーレン』は覚えやすい。『ワンピース』も実際は長いけど呼び名は短い。
映画『七人の侍』でかっこいいのは名前でなくやっていることがかっこいい。『銀魂』の新八もそうだ。クリリン、トランクス。
短い名前でも印象的なキャラにできるということだから、長い名前はやめた方がいいのではないかと思う。
では外国小説で例を。
ガルシア・マルケス『百年の孤独』の主人公のホセ・アルカディオ・ブレンディア。やたら長い。数ページに渡ってこれでもかと名前が出てくるんで覚えてしまえる工夫がある。
ルイス・セプルベダ『カモメに飛ぶことを教えた猫』ではなく、『ラブ・ストーリーを読む老人』で主人公の名前を挙げる。
アントニオ・ホセ・ボリーバル・プロアニョだ。長いので呼び名はアントニオ・ホセ・ボリーバルだ。短くなってねえ(笑)
この彼には妻がいて、
ドローレス・エルカルナンシオ・デル・サンティシモ・サクラメント・エストゥピニャン・オタバロ
ラテン系はローマ字読みもできて日本語になじみやすいが、彼らの頭の中では音節は日本人とは別なんだ。音節問題なんだよね。
日本語では音節が多いので、長い名前には不向きだと思う。だから短くする方がいい。
凝った名前を見ると寿限無だなあと思う。
トマス・ブルフィンチ『アーサー王伝説』ではどうだろうか。マーリン、アーサー、ガーウェイン、カラドック。日本語でも短い。
しかもMerlin、Arthurと音節的に短いから英語圏では読みやすいんじゃないかな。
ル・グウィン『ゲド戦記』では、初めに出てくるのはゲドとオジオンだったかな。
ミヒャエル・エンデ『果てしない物語』の登場時の名前はバスチアンだ。これは少し上とは異なるけど、呼び名は短い。アトレイユも。
ミステリーから一つ。
P・D・ジェイムズ『女には向かない職業』では主人公はコーデリア・グレイ。コーデリアは欧米では知られた名前で短い。作者がフィリス・ドロシー・ジェイムズ。長い(笑)
だから長い名前を出しているなら短く変えた方がいいと思う。もしどうしても出さなければならないならしようがないんだけど。
せっかくの長編なのに、初めの名前だけで拒否られるのはもったいないと思うんだ。
寿限無寿限無……が出てくると読みにくいしね。
ではでは!
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