第5話 配信準備②


V体楽しみだなぁ。なんとママは御坂晴真の時と同じで、ぽんず先生らしい。

ぽんず先生は御坂以外にも色んなVTuberのママを担当していて、その上ラノベの表紙も描いている。超人気絵師である。

御坂晴真時代にたまに会う事があったけど、いつ見てもゲッソリしてたからな……大丈夫かなあの人。


あ、着いた着いた。

事務所が徒歩圏内って楽だよなぁ。

フットワークの軽さから色んな企画で呼び出しされたっけ……。


そんな事考えてる場合じゃないな。えーと、何処行けば良いんだっけ?第三会議室?え、何処。

知らないぞそんな場所、5年前無かっただろ。

取り敢えず誰かに聞かないと……。


ん?あれは……事務所に呼び出された時にすれ違った人!

多分社員さんか何かだろうから聞いてみよう。


「あの……すみません」


「はい、なんですか?」


「第三会議室って何処か教えてくれますか?」


「第三会議室……?あぁ、そこならエレベーターで3階まで登って右のつきあたりにありますよ」


「そうですか、ありがとうございます」


……え、3階?いやいや5年前まで2階までしか無かったじゃんいつの間に増えてんの。

まぁいいや、取り敢えず3階に行けばいいんだな。


右のつきあたりだったっけ。

あ、あれか。


「失礼します」


おぉ、長机にホワイトボードって如何にも会議室って感じ。でも居るのは日下部さんだけか。


「あ、お疲れ様です」


「V体が出来たって本当ですか」


「はい、此方です」


「おぉ」


すっご。なんかサイバー感あるな。ゴーグルみたいなの頭に着けてるし。


「ぽんず先生が凄く張り切ってましたよ、差分も沢山描いて頂きましたし」


「へー、本当に感謝しかないです」


「データ送っておきますね」


「ありがとうございます」


「因みに設定とか名前はあるんですか?」


「設定は好きに考えて良いそうですよ」


前はなんだっけ、覚えてないな……。


「名前は四ノ宮零落しのみやれいらです」


「なんか、女の子っぽくないですか……?」


「文句は上に言ってください。あと名前で性別を判断するのは良くありませんよ」


「うぅ……」


まぁキャラデザはちょっと中性的な感じだし悪くは無いか……?


「あ、後デビューの日程が決まりましたよ」


「いつですか?」


「1ヶ月後の丁度今日です」


そこそこ時間あるな。

……そういや一応オーディションなるものがあったよな。


「同期とか居ないんですか」


「あぁ、まだ決まってないんですよ。逢坂さんがちょっと特別なんです。でももうそろそろオーディションの結果がでると思いますよ」


やっぱそうか、だってあの呼び出しから2週間しか経ってないしな。他は2次審査とか面接とかあるだろうし。俺も本当は正規な手段で合格するべきだったんだけど……。

取り敢えず、デビューまでまだ時間あるから配信向けなゲームでも探しておくか。

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