第9話「局地の低層」

時の勇みに

されど罪人は

言葉を使わす

この立法あたりの

式典に

事の才を根ざすは


その己が威信に他ならない

せめて方便であり

せめて仕来りのあやでしかない


このさも空核を担う

その中核の空挺あたりに

誰が賭してまで

息をつなぐか


この論理的な

排他的事情について


私は解を持たない

故に送りなく

その勇みに諭している


なぜ生きては死すことに

それほど根強い心を持たせたか


この意さえ

私の知らぬところ

故に教卓にならべるその財が


決して一切を得ない


取り繕われた崩御でしかない


されど人だ

さぞ愚かになるのだろう


それだけだ

ほんとにそれだけなのだ


実にくだらぬ祭典である

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る