第75話進化&成長1
ー「渋谷ダンジョン:十七階層」ー
「ゲェ…。」
ゴンゾーに泥が無くなったスキをつかれて頭を叩き割られた泥ガエルは小さく鳴くと力無く倒れた。
「今回は倒せたな。」
『ナイスー』
『ゴンゾー曲芸師みたいになってたな』
彰悟はジジとコータに泥ガエルの周りの泥をどかしてもらうと泥ガエルを解体した。
「ふぅ、汚れちゃったな。」
「湖で洗いますか?」
「そうだね。」
どかしたとはいえ泥ガエルにこびりついていた泥で身体が汚れた彰悟は湖の浅瀬にいくと鎧ごと湖に入った。
「冷たっ!」
「大丈夫ですか?お館様。」
「大丈夫、…さすが水の鱗鎧だな。すぐに水が乾くぞ。」
汚れた鎧ごと湖に浸かった彰悟は湖の冷たさに最初は驚いたがすぐに水の鱗鎧の性能に驚いた。
『流石はミズイグアナの皮だな』
『洗いやすいのは装備として高評価だよな』
すぐに泥を洗い流せた彰悟がマジックバックからタオルを出して顔を拭いていると、
「チチ!」
「お館様!敵が来ます!」
ジジが敵に気付いた。
「どこだ!?」
「ピーーーー!!!」
彰悟が辺りを見渡していると上空から鳴き声と共にシャインスワンが降りてきた。
「ピーーーー!!!」
「不味い!」
「ガァ!」
いきなり降りてきたシャインスワンはそのまま身体を発光させ彰悟たちの視界を奪おうとしたがコータがギリギリで彰悟と自身を壁で守った。
「コータありがとう!」
「ガァ!」
「ピーーーー!!!」
「グハッ!」
コータと彰悟は発光から目を守れた咄嗟であったためゴンゾーとジジはもろに光を食らってしまい動けなくなっており、シャインスワンはそんなゴンゾーに勢いよく体当たりをするとゴンゾーは湖にとばされていった。
「ゴンゾー!」
「ピー!」
ゴンゾーを吹き飛ばしたシャインスワンは湖に落ちたゴンゾーの元に行くと頭を湖に押し付け溺死させようとした。
「コータ!ゴンゾーを助けるんだ!スケルトンは弱ってるジジをカバーしてくれ!」
「ガァ!」
「カタカタ」
彰悟からゴンゾーを助ける様に言われたコータは闇の矢を作り出すとシャインスワンに向かって放った。
「!ピー!!」
ゴンゾーを湖に押し付けるのに夢中だったシャインスワンだったがコータの魔法に気付くと素早く空中に逃げた。
「ピーーーー!!!」
「ガァァァァ!」
シャインスワンとコータの間に光と闇の矢が激しく行き交うなか、ギリギリで意識を保っていたゴンゾーはなんとか湖の岸まで泳いできた。
「ゴンゾー!」
「お館様、ご迷惑をおかけします。」
ゴンゾーの元に駆け寄った彰悟は必死にゴンゾーを陸地に引っ張った。
「ゴンゾー大丈夫?」
「はっ!なんとか大丈夫です。申し訳ありませんお館様、シャインスワンにまんまとやられてしまいました。」
「コータのお陰で俺は無事だから全然気にしなくて良いよ。」
ゴンゾーがなんとか息を整えようとしている間にもコータとシャインスワンは魔法の撃ち合いをしていた。
「ピーーーー!!!」
「ガァ!」
コータの攻撃はシャインスワンに当たっても回復されシャインスワンの攻撃はコータの土魔法に防がれるため両者決定打に欠けていた。
「向こうは膠着してるか。」
「チチ…。」
「ジジ!」
彰悟がゴンゾーの横でコータとシャインスワンの戦いをみているとスケルトンに抱えられたジジが近くに来た。
「何でジジはこんなに弱ってるんだ?」
「おそらくシャインスワンの最初の魔法のせいでしょう。あの全身が光る魔法は光魔法、生者になりつつある自分や死んでいるわけではないコータの爺様と違ってジジの兄様はアンデッド、光魔法が効きすぎたんでしょう。」
「なるほどな。」
『ほんとシャインスワンってとことんムクロの天敵ですね』
『ジジちゃんかわいそう!』
『ジジは戦えないか』
「しかしあのシャインスワン、どうやって倒したものか。」
シャインスワンの対処法を彰悟が考えている間にも空高く飛んだシャインスワンは勢いよく空から下降しながらコータに近付いた。
「ガァ!」
「!?ピーー!」
下降してくるシャインスワンに向かってコータが岩の槍を放つとシャインスワンは槍を上手く躱して滞空した。
「ゴンゾー、どうにかシャインの気を引くこと出来ないか?」
「任せて下さい。」
岩の槍を躱すシャインスワンを見た彰悟はある作戦を考えついた。
「…。」
「…。」
「いまだ!」
「はい!ゴァァァァァァァァァ!!!」
「!?」
「コータ!岩の槍だ!」
「!ガァ!」
睨み合うシャインスワンとコータにバレるギリギリまで近付いたゴンゾーは彰悟の合図でシャインスワンに向かって咆哮をあげた。いきなり咆哮を受けたシャインスワンが驚き空中制御が乱れたスキに彰悟に言われた通りコータが岩の槍を放つとあっさりとシャインスワンに刺さりシャインスワンが地面に落ちてきた。
「あんな簡単にシャインスワンがやられるとは思いませんでした。」
『たしかにあっけなかったな』
『いままでの苦労が考えられないよ』
簡単に倒されたシャインスワンを不思議そうに眺めるゴンゾーに彰悟は理由を話し始めた。
「さっきシャインスワンとコータの戦いを見てて思ったんだがシャインスワンは闇魔法は躱さなかったけど土魔法は躱したんだよ。それで思ったんだ、『もしかしたらシャインスワンは質量がある攻撃に弱いんじゃないか』ってね。」
「重量のある攻撃ですか?」
「そう、シャインスワンは鳥のモンスターだろ?だから多分身体を軽くするために骨とかが脆いんだよ。だから物理攻撃とか土魔法とか水魔法みたいな質量のある攻撃に耐性がないんだろうね。」
「なるほど、たしかに空を飛ぶとなると例えスキルや魔法で飛んでたとしても軽い方が楽ですもんね。」
『意外とモンスターもリアルなんだな』
『ね、モンスターだったら不思議理論で飛んでて欲しかった。』
変なところでリアルなシャインスワンを彰悟が解体しようとしたが、
ザバン!
「!!!」
「…!!」
湖からミズイグアナの群れが現れた。
「シャインスワンの血の匂いでも嗅ぎ付けたか。」
「お館様、任せて下さい!」
素早くミズイグアナの前に出たゴンゾーは大剣を抜くとミズイグアナたちを見ると、
「いま逃げるなら見逃そう。」
と言った。
「!!!」
「!!」
「!!!!!!!」
「ふん、けものに言葉は通じないか。」
ミズイグアナたちは前に出てきたゴンゾーを眺めていたが我慢しきれなくなりゴンゾーへ飛びかかった。
「ゴァァァァァァァァァ!!!」
「「「「「「!!!!!!」」」」」」
自身に飛びかかってくるミズイグアナたちに咆哮を浴びせたゴンゾーはミズイグアナの群れに飛びかかった。
「フン!お前らは近付かれるのが苦手なのはもう知ってるんだよ!」
「!!!!」
ミズイグアナたちが驚いているスキに近付いたゴンゾーは大剣を振り回してミズイグアナたちに攻撃を始めた。
「コータ、これ以上モンスターが集まらないように湖を警戒しててくれ。」
「ガァ。」
彰悟はこれ以上モンスターに気付かれないためにシャインスワンの死体をとりあえずマジックバックにしまった。
「チチ!」
「ジジ、回復できたか?」
「チチチチ!!」
「ならよかった。ゴンゾーのカバー頼んでも良いか?」
「チチ!」
彰悟がシャインスワンをしまうといままで休んでいたジジが復活をしてゴンゾーのカバーを始めた。
「ゴンゾー!デバフ攻撃をつけるぞ!【行動鈍化】!」
「ありがとうございますお館様!」
いくらゴンゾーが上手く立ち回りをしジジのカバーがあっても多勢に無勢、咆哮の効果も薄れてきたため彰悟はゴンゾーの攻撃にデバフ攻撃を付与するのだった。
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今日進化させるつもりだったのに収まりきれませんでした…。次回は進化できたら良いなぁ…。
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