通学電車
クニ ヒロシ
第1話 初めに
僕は高校三年間を電車通学していました。
近鉄奈良線、最寄りの駅は瓢箪山駅で名前の由来はこの街に瓢箪山稲荷神社が在ったからだと思います。
今ではさほどでは無いのですが、その昔し、『瓢箪山稲荷の恋の辻占』とかがかなりの評判だったように聞いています。
生駒山山頂に向って傾斜が急に成った辺りには大阪市内に住む豪商の別荘が肩を並べていたそうです。
未だに、その頃を思わせる建物が点在しています。
何と言っても、そこら辺りから西の方角を眺めると格別な景色が見渡せます。
夜景も申し分ないでしょう。
尤も、この僕がこの辺りに住んでいた頃には光化学スモッグが問題視されて、その眺望も半減と云った所です。
僕はこの瓢箪山駅から四つ先の八戸ノ里駅まで通って居ました。
序でに、隣の駅は東花園、旧花園ラグビー場前で知る人ぞ知る駅です。
当初はラグビーの大きな試合がある時にだけの停車でしたので、この駅に電車が止まると、車内の何処かから、
『おうー、今日はラグビーの試合が有るんだな』
等の声が聞こえて来て居ました。
さて、前置きはこれ位にして本編の物語に誘わせて頂きます。
記憶を頼りに綴って行くので、 話が前後する事があるかも知れません。
全てがこの近鉄奈良線と関わりが有る事に成ろうかと思われます。
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