明日
軽く語った魔法についての概略。
あれだけ知っていれば基本的な魔法を使う分にはもう問題ない……というか、別にあんな知識なんてなくとも魔法は使える。
魔力の操作方法と詠唱の内容。
それさえ知っていればひとまず、魔法だけは使うことが出来るからね。何なら、詠唱を知らなくとも初等魔法は使うことが出来る。
「で、出来ましたぁ!」
図書室から移動し、少しだけ広けた場所にやってきた僕とぺロナ。
「出来ましたよぉー!」
そんなぺロナはこの広場の中で、魔法の発動に成功させていた。
一時間くらい魔力の操作方法について指導し、あとは詠唱を少し覚えたもらうだけで高等魔法の方も無事に使えるようになってくれた。
一応、初等と高等という区分に分けられているけど、一般的に魔法と言えば高等魔法であり、初等魔法はもう魔法じゃないよね。みたいな考えが一般的だ。
しっかりと高等魔法の方まで使えるようになってくれてよかった。
「後はしっかりと実戦で使えるようになったら完璧だね」
敵を前にしても、例え、どんな状況であっても暗記した詠唱し続ける必要がある。
何事にも動じない精神力というのも魔法使いには必要になってくる。
それを培うため、実戦に出るというのも重要な行いだ。
「あ、あの……」
「んっ?」
「あ、明日って暇だったりしますか?」
「ん?暇だよ。僕は冒険者だからね。何時もその日暮らしの為の依頼をこなしてお金を稼ぎ、あとは図書室に入り浸る。そんな生活を一人で繰り返し続けている僕に予定とかは特にないよ」
「おぉっ」
「だけど、どうして?」
「あ、明日も……ご一緒してほしくて。私の実戦経験を積むのを手伝ってほしいと言いますか……私のお友達を誘って三人で、森の方に行って実際の戦闘経験を積みたいんです」
「あぁ、そういうこと。別に大丈夫だよ」
森の深くではなく、街に近い浅いところであれば生息している魔物というのもそこまで強くない奴らがほとんどだ。
だとしても、命の危険というのがないわけではない。頼ってくれるのであれば、しっかりと頼られよう。
今になってぺロナが実は死んじゃいました。なんて言われても目覚め悪いし。
「ありがとうございますっ!そ、それでは、朝っ!鐘の鳴る時間にまたここでっ!」
「うん。わかったよ。そうしようかっ。それじゃあ、また明日」
「はいですっ!また明日もよろしくお願いします!」
「うん。こちらこそよろしく」
明日の予定も決めた後、僕たちはもう夕方になってしまっている今日のところは解散とするのだった。
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