第3話 神様はちょっぴりご不満?
「……えっと、すみません神様。ちょっと、
「ん? 分からないとはどういう……おお、すまぬすまぬ。源氏物語というのは、平安時代の中期に
「いやそれは分かっとるわ!!」
いや流石に分かっとるわ!! むしろ『源氏物語ってなあに?』ってなる方が難しいわ!! ……いや、どこまで内容を知ってるかはさておき。
「……いえ、そうではなく……どうして、源氏物語の筋書きを変えたいのかっていうのをお聞きしたかったんですけど」
そう、改めて尋ねてみる。よもや、日本のみならず世界的にも極めて評価の高いあの大名作にケチをつけようなどと……いや、まあ好みは人それぞれだけどさ。……いや、人じゃなく神様だっけ? まあ、どっちでも良いけ――
「……うむ、
「いや知らねえわそんな都合!!」
「知らねえとは何じゃ!! わしがもう、まるで代わり映えのない展開を何度眺めてきたと思って――」
「いやそれを知らねえって言ってんだよ!! あと代わり映えのないとか言うんじゃない!!」
そんな、何とも身勝手な不満をぶちまける自称神様に対し速攻でツッコむ私。いや代わり映えのないとか言うんじゃないよ。全世界の源氏ファンに怒られちゃうよ?
あっ、ここでいう源氏と言うのは
ともあれ……いや、さらっと流しちゃったけど……うん、何言ってんのこの
「……それで、自称神様。結局、私は何をすれば良いのでしょう?」
「いや自称とか言うの止めてくんない? わし、れっきとした神様じゃから。この後光が目に入らんのか?」
「それ太陽じゃん」
いや太陽の光だよねそれ? さながら自分の功績みたいに言うんじゃないよ。……いや、どっちにしろ功績ではないか。
「――じゃが、わしの方から具体的に何をしろと命じるつもりはないじょ? わしはただ、もう何度も見飽きた展開を変えてほしいだけで、何をするかはお主が自由に決めたら良い」
「……いや、余計困るんですけどそういうの」
……いや、せめて何か命じて? ご存じないかもしれないけど、右も左も分かんない迷える子羊状態なんですよこっちは。
すると、ふとハッとした
「――ああ、言い忘れておったが……もし、本作の如く
「ゲームオーバーってなに!?」
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