魔女ニーアベルの友達が少ない理由
水の月 そらまめ
第1話 一目惚れをした
昔、おばあちゃんは言った。
「異形の者の言葉を聞いてはいけないよ。特にこの辺りに住む魔女には気をつけること。このペンダントは肌身離さず持っておきなさいね」
そう言って、あるペンダントを私にくれた。そう言えば、お母さんもつけていた気がする。
それから数年後。
私は魔女に出会った。
「あら」
魔女は私に気づくと少し驚く。
そして、獲物を見るような目で近づいて来た。
綺麗な人……。
私はその星を宿したような瞳に吸い寄せられる。
彼女は間違いなく魔女だ。けれど、その美しい容姿に引かれてしまう。魔女は魅惑の魔法を使うというけど、それのせいだろうか。
「まじょ……?」
私は逃げ出していく家畜達を一瞥して、銃を握りしめる。
こんな銃じゃ異形はの者は殺せない。だから、魔女も殺せない。
彼女はふわりと地面に舞い降りた。
「私を魔女であると知りながら、逃げないなんていい度胸ね。その銃で私を殺せるとでも思っているの?」
彼女は挑発するような笑みを浮かべ、近づいてくる。
私は頭を横に振った。
「そういうわけじゃないけど、私はあの子達を守らないといけないの」
魔女は訝しんだ。
「狼だと思うのよね。銃はそのため」
「ふーん? 貴方の家畜?」
「そうなの。最近毎日一匹ずつ消えていくから、今日は絶対に守ろうと思ってずっと待ってる」
魔女は
「食べられてしまったのかもしれないわね。……眠いでしょう? 貴方の代わりに、魔女ニーアベルがあの家畜達を守ってあげましょうか」
「うんん、私は自分の力で守るわ。貴方の助けは必要ない。……魔女にお願い事をしたら、対価が怖いもの。サラッと約束を結ぼうとするなんて、やっぱりニーアベルは魔女なのね」
「そういう所はちゃんとしてるのね……。でも危ないわ、また一週間後にいらっしゃい。一匹しか減ってないと思うから」
魔女ニーアベルが浮かべた微笑みの美しさに、私の胸がトクンと跳ね上がる。
なんて綺麗な人……。
私は微笑を浮かべる。
「イヤよ」
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