滝の裏側に隠された秘密の洞窟~悟と美澄~
mynameis愛
第1章: 滝の音が支配する空間
風が肌をかすめ、滝の轟音がすべてを支配している。水しぶきが空気を震わせ、太陽の光を反射してきらきらと輝く。しかし、その美しさの背後には、まだ見ぬ秘密が隠されていることを悟と美澄は知っていた。
「本当にここが入り口なのか?」
悟の声が、滝の音に掻き消される。彼は慎重に周囲を見渡し、岩肌にしっかりと足をつけて進む。
美澄はその後ろで、好奇心に満ちた目を輝かせている。彼女の目には、滝の裏に隠された小さな洞窟の入り口が確かに見えていた。しかし、悟はその不安定な場所に一歩も踏み出すことなく、立ち止まって振り返る。
「滝の裏だなんて…本当に大丈夫なの?」
美澄は少し笑いながら言った。彼女は冒険心に溢れ、滝を越えることにわくわくしていた。
「少なくとも、慎重であるべきだ。過信はしない方がいい。」
悟の言葉は冷静だが、どこかに少しだけ警戒心がにじんでいた。
美澄はその言葉に一瞬立ち止まり、悟を見つめるが、すぐに肩をすくめて言った。
「でも、これだけ美しい景色を見てしまったら、進まないわけにはいかないわ。あそこに何かが待っている気がするの。」
悟は一瞬黙り込んだ。美澄のその言葉に、思わず彼の心の中で何かが揺れ動いた。信念に基づいて生きてきた自分にとって、こんな神秘的な場所に「何かが待っている」と感じること自体が不可解だった。
しかし、彼はついに足を踏み出す。「なら、行こうか。」
悟はゆっくりと、しかし確実にその一歩を踏みしめる。
美澄はうれしそうに笑って先に進んだ。二人の足音だけが、滝の音と一緒に響きながら、暗い洞窟の入り口へと向かっていった。
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