第4話披露宴②
「…あ…食べるか?」
「えっ…」
ケーキを手に持つ黒髪の男性が声をかけてくるとは思わなかったアリスは、口が開いたまま見上げていた。
「…半分食べるか?」
「ええっ!?」
小皿にケーキを乗せフォークで切りサクッとさして切ったケーキをアリスの口に向けた。
「ほらっ」
「!?」
「あーん」
「あ、あー…んんっ?!」
口を開けたアリスにケーキを口の中へ入れ、男性は残りの半分を食べた。
「ん!旨いな、悪かったな半分で」
「???」
モグモグと口を動かすアリスは何も言えず、笑顔で側を離れる黒髪の男性にアリスは混乱していた。
「ち、ちょっとアリス今の人誰?どうして私に紹介してくれないの」
「…ん…ごほっ、し…知らない人…」
「え?」
「知らない人なんだけど…」
「え?ええっ!?し…知らない人?でもケーキをアリスの口の中に…ええっ?」
コリンは驚いた顔で黒髪の男性が人混みの中を歩く姿を茫然と見ていた。
アリスは今頃顔が熱くなり、ドキドキと心臓の音が煩くパタパタと手で顔を扇いでいた
(な…何…さっきの人…ルイスにも半分食べ合いなんてした事がないのに…こんな所をルイスに見られたら…)
アリスは、もしかしたら黒髪の男性と一緒にいた所を見ていたかもと心配で、ルイスがキャロラインと踊っていた場所を見た。
「……」
ダンスを踊り終えたルイスとキャロラインは飲み物を手に持ち、会話を楽しむ二人をアリスはただ見ているだけだった。
「……どうして…誘いに来ないの…」
アリスは泣きたいのを我慢していた。
「…アリス、ルイス君を誘ったら?アリスが行けばルイス君も踊るわよ」
「……そうかな…」
「あ!二人がこっちに来るわよ、ほらっ、ムスッとした顔で踊らないの」
「!」
アリスは複雑な気持ちでルイスとキャロラインが来る姿を見て、ルイスがダンスを誘って声をかけるのを待った。
「踊った後はお腹が空いたよ、どれも美味しそうだな何が良い?取ってあげるよ」
「私は…これを」
ルイスは、キャロラインに料理を乗せたお皿を渡し二人はアリスが見ている側で料理を楽しんでいた。
「ルイスさんはダンスが上手なんですね」
「君の足を踏まないように踊っていました」
「まあっ、ふふふ」
ルイスとキャロラインの会話を聞いていたアリスはその場から逃げ出したかった。
「……」
「…アリス…っ」
カッカッとルイスとキャロラインの前に親友のコリンが声を上げた。
「ちょっと、ルイス君いい加減にしてよね!」
「コ、コリン!?」
「えっ!?あ…!」
ルイスはコリンが目の前に来てアリスが側にいるのが分かった。
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