第41話
***
目を開けると、いい匂いがした。
ベッドに面した窓の奥は暗い。
体を起こすと、カシャン、と音がして、目を閉じる前のすべてを思い出した。
「あれ、起きた?」
奥村くんが何事もなかったようにお盆にご飯を載せてやってきた。
状況を把握できない私のお腹がぐうとなる。
鎖は想像より長く、そのままテーブルまでは伸びた。
お盆の上には肉じゃがに小松菜のお浸し、厚揚げの味噌汁、白いご飯……私の好きな料理が二膳用意され、それぞれの席に静かに並べられた。
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