第6話

「だから昨日は、毎年女子も男子も佐藤先輩あたりと二次会になるところが、今年はしらけちゃって一斉解散だったのよね」


「てか、あの男の子たち結構ウブそうでさ、佐藤先輩に気圧されちゃったんじゃないかって、少し心配なんだけど」


「もしかしたら昨日の今日で退会届を会長に提出してたりして」


「そしたら残念だなあ。せっかくの目のオアシスが、後姿とうわさ話で終わっちゃうなんて」



彼女たちが夢中になる男子の姿を全く覚えていない私は、適当に相槌を打った。


本当に佐藤先輩に気圧されていたら、残念ながらもう二度と会わないかもしれない。

文芸部のオアシスを少しでも見てみたかった。



しかし、そんな心配は無用だった。

なぜなら、彼らはきちんとサークルに顔を出したから。

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