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「メイ、帰ったらゲームしようぜー」


「また?凛太郎、そろそろ飽きてよ……」


「はははっメイドンマイ!凛太郎はガキだから自分が勝つまで付き合わされるぞ」


「はぁ?勘弁してよ……」


「ガキじゃねーって!!」




何気無い会話が結構好きで、こうやって四人でいる空気が楽で、とてもとても生きやすかった。

生きているって実感できた。




うるさい凛太郎と、大人な笑顔の渚と、名前の通り優しい優也と

三人といる時間が一番好きだった。









でも、私は放っておけなかった。

その娘がその後、私にどんな影響を及ぼすかとかそんなの知らなくて。



ううん……例え知っていても私はきっと同じことをした。






「っ!優也、渚、凛太郎!あれっ!」






だって私と同じ思いを、もう誰にもして欲しくないんだもの。

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