第2話

「愛してる....っ」




「君は僕に舞い降りた天使だよ」






.........っっ。

うわぁー!うわぁー!甘すぎる!

こんな歯の浮くセリフを良く堂々と言えるなっ!



なんて、悶えちゃってます。

愛ちゃんオススメの激甘恋愛DVDを見ながら。



どうしても今日中に見て返さないと延滞料金を払わないといけなくなると駄々をこね、嫌がる聡と一緒に見ています。



彼は....?

わたしの後ろ。

彼の両足の間に座って、後ろから抱きしめられてます....。



彼のお腹と、わたしの背中が密着してくすぐったい。



「....ベタだな」



「だね...。ラブラブ過ぎて....見てる方が恥ずかしい」



だいたい、このヒロインの相手役。

今話題の俳優さんらしく、甘いルックスで小っ恥ずかしいセリフを連発するんだから....。



なるほど、恋愛体質の愛ちゃんは「ツボ」だったんだろうな。

なんて、独りで納得しているところ、



「こういうの、嫌いか?」



いきなりそんなことを、聡が耳元で囁くからゾクゾクっと背中に何かが走った。



「こ、ういうの...って?」



「もし、俺がこんなセリフを言ったら?」



えええ?聡が?

想像できない!そんな事を言われちゃったら...!



「駄目か?」



.....!!



みみみみみ耳!!

しっとりと湿った感触が耳にして....噛まれたっ!!

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