箱庭エンゲージメント

煎餅うどん

第1話 崩れゆく平凡な日々

僕、藤谷蓮介(ふじたにれんすけ)は平凡な人間だった、特にそれを不満に思ったことは無い。

人間ある程度生きていると、どこか諦めもつくものだ、僕は漫画やゲームのような活躍を自分が出来る、なんて妄想は小学校卒業と共に捨てた。


ずっと平凡に生きてきた、きっとこれからもそんな生き方なんだな、と自分の中で何となく予想はついていた。

中学校に進学しても、取り留めのない時間を過ごした、何となくで時間を消費し続ける日々だった。


「よう!蓮介!今日は登校すんのはええな!」

こいつは僕の友人の田中春(たなかはる)いつも何かと僕のことを気に掛けてくれる気の良い奴だ。

(蓮)『おはよう、今日は早めに目が覚めちゃったんだ…まぁいつも遅刻しかけてるしいいことなのかな?』

(春)「まぁ遅刻するよかな…」

そんな何気ない会話をしていると担任の先生が教室に入ってきた。

(先)「おはよう、早速朝のHR(ホームルーム)を始めよう」


いつも通りの時間、普通に友人と話し、普通に授業を受け、普通に部活をして帰宅する、そんな平凡な人生の一幕、そう、思ってたんだ…


(先)「じゃあこれで帰りのHRを終わりにします、号令!」

「起立、気をつけ、礼!」

「「「さようなら」」」

帰りのHRが終わったため、友達に軽く挨拶をし、僕は部活へと向かった。


そんな最中に僕は見てしまった、いや、見えてしまった。















【一人の人間が自殺するのを】








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