第15話 「コナン」と「ラナ」は、世界最高峰の恋愛表現手法
未来少年コナンの続きです。
前回も書いた通りですが、私の人生観を完全に変えてしまった本作品、少し内容について触れたいと思います。
西暦2008年、超磁力兵器によって世界最終戦争が発生し、地球の地軸がねじ曲がり、大陸は海に沈み、人類は滅びの道へと進んでいた20年後の2028年。
最終戦争時に地球の脱出を試みたグループが不時着した孤島で、彼らのサバイバル生活が実を結び、一人の少年が成長していた。
その子の名前が「コナン」であり、人並外れた運動能力と行動力、そして優しさを持って成長する。
旧世代の文明を引き継いでいた「インダストリア」と呼ばれる最後の国家が、旧世界の超磁力兵器を復活させるために、太陽エネルギーを復活させるコードを持った少女「ラナ」を、もう一つの国家「ハイハーバー」から誘拐して来た途中で、コナンが住んでいた残され島に漂着、こうしてコナンとラナは出会い、ここから世界を滅ぼした超兵器を巡って、インダストリアとハイハーバー、そして、ラナとお爺さんで科学者のラオ博士を巡って、戦いと冒険が始まって行く、と言うざっくり(ざっくりすぎ?)な内容ですが、どうしてざっくりな内容で止めたのか、と言えば、この作品の素晴らしさを抜粋ごときで語れることは有り得ないので、こんな感じにまとめました、と言う事情です。
これは男女ともにファンの多い作品で、私の妹も、随分後になってから、会社の同僚と滅茶苦茶流行ったらしく、「こんな男子、理想だよね」と盛り上がっていたそうです・・・・男性目線では、「ラナ」ちゃんが、もう本当に理想の嫁! そんな人も多いのではと思います。
二人は今なら小学校が中学校くらいの年齢ですから、恋愛に関しても全く子供のはずなのですが、とにかく離島で育ったコナンは、他人と言う概念が非常に弱く、唯一の家族だった「おじい」(宇宙船乗組員の生き残り)が死んでしまったことで、完全な一人ぼっちとなってしまいます。
おじいは、世界が滅んでしまい、地球にはもうおじいとコナンしかいないと思っていたんですね。
そこへ、インダストリアの偵察機が現れたことで、実は旧世代の文明を引き継いだ世界と人類がまだ存在することを知ると、死に際にコナンへ島を出て人々と暮らすように促します。
こうして、未知の海域を連れ去られたラナを追いかけて、壊れた宇宙船の部品を使って筏を作り、別の島へと旅立って行くのですが・・・・何しろ未知の世界、ここに向かって何処へ行ったかも解らないラナを追って世界へ旅立って行くのですから、それはもう大冒険と言えます。
彼のラナを想う一途さも、真っすぐさも、そして、全力で、超人的身体能力でラナを守り抜いて行く様が、もう本当に健気でそれでいて理想の男女の姿に見えてしまうのです。
後にも先にも、これほどピュアな恋愛事情を描いた作品って、無いのではと感じます。
ある種、宮崎監督の作品で天空の城ラピュタが、ちょっと近い印象を受けますが、やはりテレビシリーズ、深くて一途な二人を描くには、それくらいの時間が必要でしたし、時間をかけた分だけ人の心にも刺さったように感じます。
少し下世話な話をしてしまえば、ラピュタの年齢は、中学生くらいで、コナンの年齢層は小学校高学年な印象を受けます。
この差が大きいのでは、と思うのです。
小学生の恋愛って、「性」の匂いがしないんですよね。
だから、大人の「好き」よりも、純度の高い「好き」がそこにあると感じるんです。
普通の恋愛ものは、結局最後に「子孫」と言う決定的な身体k的事情が絡んで来るのですが、コナンの場合は、もう子供のピュアな「好き」なので、本物感が凄まじく、そういった純粋に抽出された愛情表現に魅了される人が多いのではと思います。
コナンとラナの話だけで、まだまだ書き足りないのですが、この作品、メカも凄まじいのです。
何が凄まじいって、とにかくカッコよくないのに、カッコいいと言う、不思議な要素がてんこ盛りでした。
これも子供時代の私に衝撃を与えた要素と言えます。
えーっと・・・・続きます!
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